ウインドスター、小型船ならではの「上質な旅」を訴求
ウインドスタークルーズの日本総代理店を務めるセブンシーズリレーションズは先ごろ、都内で旅行会社を対象としたセミナーを開催した。代表取締役の榎本律子氏は、小型客船のクルーズを求める旅行者と、大型客船のクルーズを売りたい旅行会社で「需要と供給の関係にズレがある」と指摘。OTAの台頭とともにFIT化が進むなかで、「クルーズ旅行においても、旅行会社の存在意義が問われる時代に入っている」と語り、大型客船と小型客船のそれぞれの特徴を捉えた上で、旅行者のニーズにあわせた商品を提案するよう呼びかけた。
榎本氏は大型客船と小型客船の違いの1つとして、乗組員1人あたりの乗船客数を挙げた。例えば22万トン級のある大型客船の乗組員1人あたりの乗船客数は2.49人だが、ウインドスタークルーズの1万トンの小型客船「スタープライド」では1人あたり1.6人であることを紹介。小型客船はより個人に合わせたサービスが提供でき、利用者がリピーターになりやすいとした。
また、同氏は小型客船では大型客船とは異なり、好きな時間にレストランで食事を取ることができること、大型客船では大劇場で迫力のあるエンターテイメントなどが楽しめるが、小型客船ではピアノやシャンソンの小規模なコンサートなどをじっくり鑑賞できるといった違いを説明。1泊の料金の差にも言及し、「大型客船は安く小型客船は高いが、値段には理由がある」と語り、小型客船ならではの質の高い旅の魅力をアピールした。
このほか、セミナーでは昨年11月にパリで発生した同時多発テロ事件を受けた安全対策についても紹介。ウインドスタークルーズでは、米国国務省の注意喚起に合わせた対策をおこなっており、必要な場合には寄港地を変更するほか、クルーズ中は手荷物検査や顔写真付きのゲストカードを用いた本人確認などを実施しているという。