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メリア、アジア太平洋地域での展開加速、日本は4都市候補に

  • 2016年5月25日

(左から)MHIのカサス氏、カボット氏、リヴェーラ氏、ベルグヴェルク氏  スペインのメリア・ホテルズ・インターナショナル(MHI)は、アジア太平洋地域でのホテルの進出を加速する。同社アジア太平洋地区副社長のバーナード・カボット氏、同地区営業本部長のルーベン・カサス氏らが来日し、記者会見で発表した。

 現在、MHIは世界43ヶ国で6ブランドを中心に、370軒以上のホテル・リゾートを運営。このうちアジア太平洋地域ではインドネシアやタイ、ベトナム、中国などに11軒を展開する。今後は2016年末にかけてオープンする4軒を含め、19年までに33軒に拡大する計画で、特に日本での開業をめざす。18年までの国内でのホテル開業を目標に、ローカルパートナーの選定などに取り組んでいる。

 カボット氏は「東京、京都、沖縄、大阪」と候補の進出先にも言及。新しい市場においては、基幹ブランドの「メリア」から着手するのがMHIの通例だが、東京では若い世代の感性を意識したブランドとして、ロンドンやマドリッドなどで展開する「ME by Melia」などの可能性も含めて検討していることを明かした。


▽最高級のオールインクルーシブブランド「パラディサス」もアジア展開へ

 MHIでは、日本での営業活動とマーケティングを強化しているところ。今回の記者会見は、最高級のオールインクルーシブブランド「パラディサスリゾーツ」の日本での認知向上を目的に開催し、来日した同ブランドのドミニカ地区最高責任者のコンラッド・ベルクヴェルク氏、メキシコカンクン最高責任者のサンティアゴ・リヴェーラ氏が各施設の魅力を紹介した。

 現在、パラディサスリゾーツはメキシコに3軒、ドミニカに2軒、キューバに1軒の計6軒を展開。日常生活から抜け出すことができる「個性的なエスケープ体験」の提供を重視し、大人向けの限定施設や家族に特化したコンシェルジュプログラムなど、多様なニーズに対応したサービスを提供している。

 特に注力しているのが食事で、スペイン・バスク料理で世界的に有名なミシュランシェフのマルティン・ベラサテギ氏によるレストランをはじめ、日本料理やアジアンフュージョン料理など10軒のレストランやバーを用意する。日本ではハネムーンを中心にカンクンでの人気が高く、日本市場のニーズに対応するため、日本人スタッフの雇用もしているという。

 今後は、17年にコスタリカに同ブランドの新ホテルをオープンするほか、アジア太平洋地域への進出も予定。18年までにインドネシアやタイなどでの開業をめざす方針だ。