外務省、次期パスポートに富嶽三十六景、19年度から

  • 2016年5月19日

 外務省は5月18日、次期パスポートの基本デザインを葛飾北斎の「富嶽三十六景」にすることを決定した。表紙のデザインは現在と同様で、査証欄のページに見開きで富嶽三十六景の36作品のうち「江戸日本橋」や「凱風快晴」など24作品を印刷する。導入時期は2020年の東京オリンピック開催などを踏まえて、19年度中を予定する。

 新たなデザインについては、昨年12月に有識者5名による準備会合を開催し、6つの候補について「日本的なデザイン」をコンセプトに検討。富嶽三十六景は富士山をモチーフとした日本を代表する浮世絵であるほか、世界的にも広く知られていることから採用を決定したという。

 なお、外務省は各見開きを異なるデザインにすることについては、偽造や変造対策の面でも有益と説明している。

次期パスポートのデザイン例。左から「江戸日本橋」「凱風快晴」