スクート、成田/バンコク/シンガポール線開設、7月21日に
スクート(TZ)は7月21日、成田/バンコク(ドンムアン)/シンガポール線を開設する。デイリーで運航する予定で、政府認可申請中。TZは成田/台北(桃園)/シンガポール線を1日1便で運航しており、今回の新規就航で成田/シンガポール間をダブルデイリーで運航することになる。運航機材はボーイングB787-8型機で、スクートビズ21席、エコノミークラス314席の計335席。
同路線についてはノックエア(DD)とTZが共同出資したノックスクート(XW)が就航を計画していたが、国際民間航空機関(ICAO)などの動きを受けて国土交通省がタイ国籍の航空会社の新規就航を規制しているため、現時点では就航できない。本誌のインタビューに応えたTZ日本支社長の坪川成樹氏は、成田/バンコク/シンガポール線は「3年前からシンガポール航空(SQ)グループの事業計画の1つだった」と説明。SQが保有していた以遠権を活用し、TZでの運航を決定した旨を説明した。
坪川氏によれば新路線は、日本発については成田/バンコク間の利用がメインになる見込みで、ロードファクターの目標は85%とした。就航当初は乗客の4割が日本発、6割がシンガポールまたはタイ発となる見込み。将来的には比率を5対5にしたい考えだ。
また、成田/台北/シンガポール線では日本発の2割から3割がシンガポールへの旅行者であることから、成田/シンガポール間についても一定の需要を見込む。同氏によれば、LCCとシンガポールのラグジュアリーホテルの宿泊を組み合わせた旅行商品が「TZ就航前にはなかった料金帯の新商品」として出てきているという。
TZの日本での販売は、旅行会社経由が全体の約6割から7割を占めており、新路線でも同程度を見込む。坪川氏によれば、LCCは機材繰りの効率化などから曜日ごとに運航スケジュールが異なるケースが多いが、新路線では成田の出発時間と到着時間を統一し、旅行会社が商品造成をしやすいように工夫したという。
このほか、坪川氏は直販の顧客に対し、TZを含むLCC8社が16日に設立したアライアンス「バリューアライアンス」を活用した旅行を提案。バンコクを拠点とするDDの、プーケット線やチェンマイ線などを活用した周遊旅行が可能になるとした。
新路線の運賃は、成田/バンコク間のスクートビズが片道1万3000円から5万4800円まで、エコノミーが1万800円から4万8800円まで。成田/シンガポール間のスクートビズが1万8000円から5万5800円まで、エコノミーが1万3800円から4万9800円までとした。空港税などは別途徴収する。
なお、同社では就航を記念し、5月17日から20日までと21日から24日まで、それぞれ就航記念の特別割引運賃を設定。旅行期間は7月20日から31日までと、8月1日から17年3月25日までの2パターンを用意した。運賃は7月中に旅行する場合、5月20日までの購入で、成田/バンコク間のスクートビズが空港税など込みで片道1万6600円、エコノミーが7600円、成田/シンガポール間のスクートビズが2万600円、エコノミーが1万600円。運航スケジュールは以下のとおり。
▽TZ、成田/バンコク/シンガポール線 運航スケジュール(7月21日~)
TZ291便 NRT 10時00分発/DMK 13時50分着・15時50分発/SIN 19時15分着(火・水・木・金・土・日)
TZ291便 NRT 10時00分発/DMK 13時50分着・15時50分発/SIN 19時30分着(月)
TZ292便 SIN 21時20分発/DMK 22時40分着・00時55分発※翌日/NRT 09時00分着(月)
TZ292便 SIN 22時00分発/DMK 23時30分着・00時55分発※翌日/NRT 09時00分着(水・金)
TZ292便 SIN 22時00分発/DMK 23時35分着・00時55分発※翌日/NRT 09時00分着(日)
TZ292便 SIN 22時00分発/DMK 23時45分着・00時55分発※翌日/NRT 09時00分着(火・木・土)
※訂正案内(編集部 2016年5月18日11時43分)
訂正箇所:最終段落第5文
・誤:エコノミーが10万600円。
↓
・正:エコノミーが1万600円。
お詫びするとともに訂正いたします。