オーストラリア、座席増で需要好調、現地商談会が開幕
(ゴールドコースト発) 5月16日、オーストラリアのクイーンズランド州ゴールドコーストでトレードショー「AUSTRALIAN TOURISM EXCHANGE(ATE)」が開幕した。記者会見の冒頭で挨拶に立ったオーストラリア政府貿易投資大臣のスティーブン・チョボ氏は「政府は観光産業を引き続き積極的にサポートしていく」と強調。その上で、37年目となるATEでの活発な商談に期待を示した。
今回のATEでは世界30ヶ国から840社2300人超のバイヤーが集まり、4日間かけて532社約1500人のセラーと合計5万件の商談を実施する予定。日本市場からは現地法人を含めて34名のセラーが参加している。
オーストラリアへの日本人訪問者数はカンタス航空(QF)や全日空(NH)の新路線開設などにより大きく回復しており、2015年4月から2016年3月までの12ヶ月では前年比9.8%増の36万人、さらに今年に入ってからの3ヶ月間では26.6%増の11万人などとなっている。
オーストラリア政府観光局(TA)本局局長のジョン・オサリバン氏は日本の旅行業界メディアの取材に対し、日豪経済連携協定(EPA)によるビジネス需要の増加や、TAが旅行業界経由でのプロモーションを強化している点なども好調を支えている要因と分析。旅行業界向け活動については、今後もeラーニング「オージー・スペシャリスト・プログラム」の受講促進などの活動を続えけていく考えだだ。
また、日本市場では日本局長を務めていたアンドリュー・ライリー氏がこの4月で退任したが、後任人事が決まっていないところ。これについてオサリバン氏は、「ふさわしい人物を選ぶことが重要」であるとしつつ、遅くとも年内には任命すると語った。
このほか会場では、久しぶりの活況を歓迎する声に加え、一過性のブームで終わらせず勢いを持続していくことが重要であり、そのためにはTAや州政府観光局、航空会社、旅行会社が連携して需要喚起に取り組むべきと訴える意見も多く聞かれた。
※詳細は後日掲載