USJ、沖縄進出は見送り、大阪に投資集中-官房長官会見

  • 2016年5月12日

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を運営するユー・エス・ジェイは、沖縄県に新たなテーマパークを開設する計画を見送った。内閣官房長官の菅義偉氏が5月11日に開催した定例記者会見によれば、同日の午前中に同社CEOのジャン・ルイ・ボニエ氏が、内閣総理大臣補佐官の和泉洋人氏に沖縄進出を見送る旨を報告したという。菅氏は「民間企業の経営判断ではあるが、極めて残念」とコメントした。

 USJは2015年3月に、沖縄本島北部に新たなテーマパークを開設する計画を発表。しかし同年9月に米国メディア大手のコムキャストNBCユニバーサルがユー・エス・ジェイを買収することで合意し、新たな経営体制となったことで事業の見直しを実施した。菅氏によると、大阪の既存のUSJに集中投資をおこなう方針を決定したため、沖縄への進出を見送ったという。

 内閣府は16年度の沖縄振興予算として「沖縄県北部地域大型観光拠点推進調査費」として1億2000万円を計上していたところ。菅氏は「この予算をUSJに使うことはなくなる」と述べた一方で、「政府としては今後も沖縄の振興に全力で取り組んでいきたい」と語った。