マリオット・インターナショナルとスターウッドホテル＆リゾートは4月8日、マリオットによるスターウッド買収が正式に決定したと発表した。同日に開催された両社の株主総会での投票を受けたもので、世界100ヶ国以上で30ブランド、5500軒超を展開する世界最大のホテルグループが誕生することとなる。売上額はトップのマリオットと4位のスターウッドが合併することで、マリオットに肉薄していた2位のヒルトンワールドワイドを大きく引き離す。

　マリオットのスターウッド買収については、昨年11月にマリオットがスターウッドを総額約122億米ドルで買収することで合意。しかし今年3月に入り、中国の安邦保険グループ率いるコンソーシアムがマリオットの買収案を上回る条件を提示し、スターウッドはマリオットの買収案を一旦白紙に戻す意向を表明した。しかし3月下旬には、マリオットが買収額を総額136億米ドルにまで引き上げ、スターウッドと再合意している。

　今回の買収により、スターウッドの株主は1株あたり21米ドルとマリオットの0.8株を受領する。合併手続きは2016年半ばに完了する見通し。