豪州、MICEにも食と海、アデレードとメルボルンの魅力
座席増を追い風に
フード&ワインと「沿岸部」、そして「新しさ」
▽メルボルン、グレートオーシャンロードへひとっ飛び、昼食は半島の邸宅へ
日本からの参加者がポストツアーで訪れたのはメルボルン。メルボルン・コンベンション・ビューローのジャスミン・リム氏によると、直近で日本市場からのMICE需要に大きな変化はないものの、2014年にジェットスター航空(JQ)が成田/メルボルン線に就航した結果レジャー目的の旅行者が増えてきており、これによって認知度が高まりMICEデスティネーションとしても注目が高まると予測。日系航空会社の就航にも期待しているという。
先述の通り今年のプロモーションのキーワードとなるのが「沿岸部」、つまり海沿いの魅力。グレートバリアリーフなどの魅力は広く知られていても、例えばビーチデスティネーションとしては想起されにくい点の改善を含め、海沿いの体験をオーストラリア旅行の核の一つとして訴えようとしている。
視察で訪れた中では、グレートオーシャンロードはまさにこのテーマに沿った場所だろう。今回はインセンティブらしくヘリコプターで訪れ地上と上空の両方から美観を堪能したが、その眺望は今更ながら見事。
また、メルボルンからグレートオーシャンロードまでの途上では、メルボルン南西のバラライン半島にある「キャンベル・ポイント・ハウス」へ寄り道。ここは約15万平方メートルの敷地に瀟洒な豪邸が建つ施設で、これを貸しきってのランチパーティーが催された。
屋敷内のオープンキッチンでは有名シェフがあわびなど地物の魚介を贅沢に使って腕をふるい、目の前には湖と大きな空。さらに離れの建物でマッサージまで用意されれば参加者の頬もゆるもうというもの。個人で利用しやすい施設ではなく、グループならではの特権だ。
このほか参加者に好評だった施設がメルボルンから車で約2時間のテーマパーク「ソブリンヒル」で、ここはゴールドラッシュ時代の街並みを再現しており、当時の服装を着て写真撮影をしたり砂金探しをしたり、あるいはツアーで地下鉱山に潜ったりとユニークな体験ができる。運営にボランティアが携わるなどどこかのどかで素朴さが感じられるのも特徴であるため、客層は選ぶかもしれないが思い出作りに適している。