ノーザンテリトリー、州都ダーウィンを訴求、ウルル観光の拠点に

  • 2016年4月3日

ノーザンテリトリー政府観光局の中村氏  ノーザンテリトリー政府観光局はこのほど、旅行会社向けセミナーを開催した。同局日本事務所トラベルトレードマーケティング担当ディレクターの中村滋氏は、16年以降は主要観光地のウルルに加えて州都のダーウィンや、ユネスコの世界複合遺産に登録されているカカドゥ国立公園などの観光地を提案することで、「日本人訪問者については早期に、観光客だけで2万4000人をめざしたい」との考えを示した。

 同局によると、14年10月から15年9月までの業務渡航を含む日本人訪問者数は2万4000人。このうち観光客は前年同期比24%増の1万9000人だった。観光客の75%はファーストタイマーで、形態はパッケージツアーが61%でFITが39%。渡航目的の93%をウルルへの訪問が占めており、その多くはシドニーやケアンズを拠点とした周遊旅行だという。

 この日のセミナーでは州都のダーウィンを、シドニーやケアンズに代わる拠点として提案。ミンディルビーチマーケットや、爬虫類専門の野生動物園「クロコザウルス・コーヴ」などの観光地がある、街歩きも楽しめるリゾート地としてアピールした。また、ダーウィンに近く、先住民の文化に触れられるカカドゥ国立公園などもアピールし、リバークルーズなどのアクティビティを紹介。ウルルについては新たな楽しみ方として、登るだけでなく周囲をサイクリングやツーリングで巡ることも提案した。

 同局ではアウトドア志向の若年層からハネムーナー、シニア層まで幅広い層をターゲットとしているが、今年は特に25歳から40代までの女性と、カップルおよび夫婦の需要獲得に注力する考え。今後はソーシャルメディアなどによるプロモーションに重点を置き、ブロガーや写真家の協力を得て、現地からの情報発信を強化する。また、航空会社との共同プロモーションなども計画しているという。