北海道新幹線が開業、東京/新函館北斗間を最短4時間で

  • 2016年3月27日

新函館北斗駅での出発式の様子(写真提供:JR北海道)  北海道旅客鉄道(JR北海道)は3月26日、新青森/新函館北斗間で北海道新幹線の運行を開始した。新青森駅で東日本旅客鉄道(JR東日本)の東北新幹線と直通運転をおこない、東京/新函館北斗間を最短4時間2分で結ぶ。新青森/新函館北斗間は最短1時間1分。東京/新函館北斗間を1日あたり10往復、仙台、盛岡、新青森/新函館北斗間を各1往復運行し、計13往復する。

 東京/新函館北斗間の普通車指定席運賃と特急料金の合計は2万2690円で、グリーン車を利用した場合は3万60円、最上級クラスの「グランクラス」を利用した場合は3万8280円となる。空路との比較では日本航空(JL)と全日空(NH)の羽田/函館線のエコノミークラスの片道普通運賃は、羽田の施設使用料を含めて3万5490円。エア・ドゥ(HD)は2万7390円としている。

 使用車両はH5系で10両編成。各便の定員は731名で、構成はグランクラス18名、グリーン車55名、普通車658名。営業最高速度は時速320キロメートルで、北海道新幹線区間では時速260キロメートルとなる。

 在来線については、札幌/函館間の特急「スーパー北斗」と「北斗」は、すべての便を新函館北斗駅に停車。また、新幹線にアクセスする3両編成の「はこだてライナー」を新設して函館/新函館北斗間で16往復運行し、すべての新幹線と接続する。なお、新幹線の開業にともない、新青森/函館間の特急「スーパー白鳥」「白鳥」、青森/札幌間の急行「はまなす」、上野/札幌間の寝台特急「カシオペア」は運行を取り止める。

 旅行会社各社はすでに、北海道新幹線を利用した各種旅行商品の販売を開始。首都圏などから道南エリアを訪れる商品に加えて、道南と東北地方を周遊する商品も多数発売している。JTB国内旅行企画や日本旅行など4社は日本航空(JL)の旅客便と北海道新幹線を片道ずつ利用する首都圏発商品を販売。そのほか阪急交通社は、函館/鹿児島間を新幹線のみで移動する「北海道から1日で鹿児島へ 新幹線で日本大縦断 4日間」を発売している。

 なお、北海道新幹線は延伸を予定しており、計画では2030年に新函館北斗/札幌間の運行を開始する予定。