ホーランドアメリカ、南米クルーズに意欲-新造船をアピール
ホーランドアメリカラインはこのほど、旅行会社向けにセミナーを開催し、来日した同社インターナショナルマーケティング&セールス、ビジネスディベロップメントマネージャーのアレックス・リンゼイ氏は、「日本発着クルーズや、欧州や米国でのクルーズが日本人に好まれているが、南米やオーストラリアでのクルーズも楽しんでもらいたい」と意欲を示した。現在は同社の日本総代理店であるオーバーシーズトラベルと、日本市場向けの商品を紹介する準備を進めているという。
オーバーシーズトラベルによれば、日本市場では最初に南米クルーズを訴求していく方針。南米クルーズに参加するためには最低でも2週間が必要となることから、ターゲットはクルーズ経験者で時間に余裕がある60代から70代の夫婦とした。4月から、ターゲット層の顧客を持つ旅行会社数社に対し、クルーズ商品を紹介していく予定だ。2016年11月以降に実施する、ホーランドアメリカラインならではの独自のコースを訴求していくという。
リンゼイ氏は4月に就航する新造船「コーニングスダム」(9万9500トン、乗客定員3375名)についてもアピール。コーニングスダムでは、新たに1名用のシングルルームを12室設け、乗客の多様なニーズに対応する。また、新たなカテゴリとして5名で利用できる客室「ファミリーオーシャンルーム」を32室用意した。このほか、1室ある最高級スイート「ピナクルスイート」を既存の1.3倍に大型化し、内装も刷新。18年にはコーニングスダムと同型の新造船をもう1隻導入するという。
そのほかには、3億米ドルを費やして既存船全ての改修を実施していることも説明し、「コーニングスダムと同じレベルの施設にアップグレードする」と述べた。特にスイートは4000米ドルを費やして改装をおこなう。あわせて昨年12月には、同社のブランドロゴとキャッチコピーを刷新したこともアピールした。ロゴはシンプルなデザインにしたほか、キャッチコピーは「A Signiture of Excellence」から「Savor the Journey」に変更した。
なお、この日のセミナーでは昨年の1年間にホーランドアメリカラインへの送客に貢献した旅行会社として、JTBワールドバケーションズ(JTBWV)、JTBメディアリテーリング、アイエシイ・トラベル、イークルーズ、マーキュリートラベルの5社を表彰した。