気象庁、霧島山の警戒レベルを引き上げ、火口周辺警報に
気象庁は2月28日、宮崎県と鹿児島県の県境に位置する霧島山について、発出していたレベル1の噴火予報「活火山であることに留意」を、レベル2の火口周辺警報「火口周辺危険」に引き上げた。えびの高原の硫黄山周辺で、火山性地震が増加していることを受けたもの。
気象庁によれば同地域では、昨年7月頃から傾斜変動を伴う火山性微動が時々発生しており、同年12月14日以降には噴気や地熱域を確認。地熱域については拡大傾向が認められるという。火山活動の高まりを受けて同庁は、「今後、状況によっては小規模な噴火が発生する可能性がある」と指摘。硫黄山から概ね1キロメートルの範囲内では、噴火に伴い飛散する大きな噴石などに警戒するよう呼びかけている。
警報の発出を受けて観光庁観光産業課は、同日中に日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)に宛てて、周知依頼のための事務連絡を発出。会員各社に対して正確な情報収集に努め、旅行者または旅行予定者からの問い合わせなどに際しては、関係機関が公表する情報も踏まえて、道路規制の状況など正確な情報提供をはかるよう要請している。