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中国客フィーバー続く(2) 景気減速の影響なしの根拠は

 同フォーラムは年2回、通常2日間にわたって開催しているもので、今回は世界17カ国・地域のインバウンド市場について、世界14都市にあるJNTOの海外事務所長らが最新の旅行動向や2016年の現地プロモーションの方針などについて紹介した。観光事業者や地方自治体などのJNTO会員700人が参加した。

「中国人は景気の減速を感じていない」

 中国市場の動向については北京事務所の伊地知所長と上海事務所の原口健司所長が説明した。このうち伊地知北京事務所長は日本のインバウンド関係者の中国市場について最大の関心事である16年の訪日旅行者数の見通しについて「日本では中国経済の減速報道が目立ち、旅行者が減るのではとの心配があるようですが、経済の実態は悪くなく、今年も中国人旅行者は来ます。昨年より多く」と歯切れがいい。

 根拠として紹介したのは15年の月ごとの訪日旅行者数の推移や、訪日客の多数を占める20代、30代を中心とした分厚いホワイトカラー層の出現と増加。

 上海証券取引所の株価が昨年6月から8月にかけて大幅に下落したにも関わらず、対前年比の訪日客数は6月167%増、7月105%増、8月133%増、9月99%増と軒並み好調。閑散期の11月も75%増の36万3千人で、これは昨年の春節で多くの中国人旅行者が訪日し「爆買い」とともに、一気に注目された2月の訪日客数35万9千人を上回る数字。

 「株価暴落による旅行キャンセルはなかった。中国人は景気の減速を感じていません」と伊地知所長。

 (トラベルニュースat 16年2月10日号)

(16/02/24)


情報提供:トラベルニュース社