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KTO、大規模キャンペーン「韓国訪問の年」開始、18年まで

  • 2016年2月22日

くす玉割りでキャンペーンの開始を祝った  韓国観光公社(KTO)と、クムホアシアナグループ会長の朴三求(パク・サムグ)氏が委員長を務める民間組織「韓国訪問委員会」はこのほど、2016年から18年まで実施する大規模観光キャンペーン「2016-18韓国訪問の年」の開幕式を都内のホテルで開催した。同キャンペーンは18年の平昌冬季オリンピック大会の開催に照準をあわせて、年間訪韓外国人旅行者数2000万人の早期達成や、リピーターの確保に向けおこなうもの。韓国訪問委員会が主導し、政府や自治体、関連機関なども計画に則って協力する。

「韓国訪問の年」のキャンペーンロゴ  冒頭で挨拶したKTO社長の鄭昌洙(チョン・チャンス)氏は、15年について「日韓国交正常化50周年の年ではあったが、訪日韓国人旅行者が400万人を達成した一方で、訪韓日本人旅行者数は180万人にとどまるなど、不均衡が進んだ惜しい1年だった」と振り返り、今年からのキャンペーンを転機としたい考えを表明。また、昨年末には日韓首脳会談が実現したこと、平昌に続き20年には東京オリンピック開催されることについても言及し、「観光交流拡大のシグナルではと考えている」と意気込みを示した。

駐日韓国大使の柳興洙氏  駐日韓国大使の柳興洙(ユ・フンス)氏は、「首脳会談で従軍慰安婦問題が解決され、関係改善の契機がつくられたことを幸いに思う」と述べ、今後の訪韓日本人旅行者数の回復に期待。その上で「今年は日本人により深く韓国文化を堪能してほしい。『韓流』ブームに再点火するよう、KTOとともに努力する」と語った。

 日本側からは来賓として観光庁次長の蝦名邦晴氏が挨拶。「観光庁としても双方向交流は大事で、訪韓日本人旅行者の早期回復は非常に重要なことと認識している」と述べるとともに、訪韓日本人旅行者数の回復に向けては「日本で知られていないさまざまな地域について、新たな魅力の発信を」と要望した。

自民党総務会長の二階俊博氏 急遽出席が決定した、自由民主党総務会長で全国旅行業協会(ANTA)会長の二階俊博氏は、「韓国人は(訪韓日本人旅行者の減少について)心配しているが、韓国の景色や食べ物の味が変わったわけではない」とその魅力を改めて強調。また、旅行者数の減少については「半分は韓国人の心の内にも問題があるのでは」と指摘し、「互いに張りあわず、何ができるか」を考えていくことが重要との考えを示した。

韓国訪問委員会事務局長の韓京娥氏  キャンペーンの概要について説明した韓国訪問委員会事務局長の韓京娥(ハン・キョンア)氏はキャンペーンの基本ビジョンとして「世界の人々が再び訪れるコリア」を掲げたことを説明。目標としては「年間外国人観光客数2000万人の早期達成」と「訪韓旅行の量的成長に見あう質的発展の基盤の確立」の2つを設定したことを紹介した。

 同キャンペーンでは主な施策として、観光関連施設で旅行者を笑顔でもてなす国民的なホスピタリティ向上運動「Kスマイルキャンペーン」により外国人の再訪を促すほか、ショッピングを介して韓国の商品や文化をアピールする大規模な「コリアグランドセール」を展開する。そのほかFIT向けには、ソウル発の1泊2日バス旅行商品「Kトラベルバス」を拡充して地方への送客を促進。外国人専用の交通パス「Kツアーカード」の販売や、「手ぶら観光」をサポートするための「ハンズフリーサービース」もなどにも注力するという。