香港ドラゴンが「キャセイドラゴン」に、CXとの一体感を強調
キャセイパシフィック航空(CX)グループは1月28日、香港ドラゴン航空(KA)のブランド名称を「キャセイドラゴン航空」に変更すると発表した。KAの社名に変更はなく、今後も独立した航空会社として運航を続けるが、全世界で高い評価を獲得しているCXとの一体感を印象付けるブランド名に変更することで、主戦場の中華圏など以外でも認知度の向上と評価の獲得に努める。CXは2006年にKAを完全子会社化している。
29日に都内で開催した記者発表会で、本誌の取材に応えたCX日本支社長のクラレンス・タイ氏は、経営やサービスの面においても、それぞれの独自性は維持することを説明。「CXにはCXの個性があり、KAにはKAの個性があることがグループの強み。その良さを活かしつつ、ブランディングの方向性はあわせていく」と述べた。
ブランド変更に関するプレゼンテーションをおこなった、CX日本支社営業本部長のニック・ブルックス氏は、CXがここ数年で実施してきたブランド強化策を振り返った上で、あわせてKAのブランド強化についても見直しをおこなってきたことを説明。「よりCXに近いものにしたことで、シームレスなブランドイメージを提供していく」と語った。
変更に伴い、KAの使用機材にはCXと同様の「ブラッシュウィング」のマークを採用した。KAのイメージカラーの赤については、より深みのある色調に一新。その一方で機首には、シンボルである龍の絵柄を残した。新たな塗装の機材は4月から導入する予定で、2年から3年程度をかけて全機材に塗装を施すという。
機材以外については段階的に変更を進め、年内を目途にブランドイメージを刷新する予定。CXグループでは「キャセイドラゴン航空」の認知度向上のため、今年の後半に世界各地で実施するキャンペーンを計画しているという。
CX日本支社マーケティング部部長の蓑口寿生氏は、「日本では旅行業界の関係者を除けば、KAがCXグループの会社であることを認知している人は少ない」と説明。新たなブランドにより、今後は日本でも認知度が向上することで、新たな利用者の獲得をはかりたいとした。