JTB交流文化賞、第11回最優秀賞は岡山県の棚田再生プロジェクト
JTBグループはこのほど、2015年8月から9月にかけて募集した第11回の「JTB交流文化賞」の受賞作品を発表した。同賞は地域に根ざした交流の促進や、地域の活性化などに寄与した事業や体験記などを表彰するもの。地域の組織・団体の取組事例を対象とした「組織・団体部門」、一般の旅行者の体験記を対象とした「一般体験部門」、小中学生の作文を対象とした「ジュニア体験部門」の3部門を募集し、「組織・団体部門」の最優秀賞には、岡山県美作市のNPO法人の英田上山棚田団による「元快集楽(げんかいしゅうらく)歓交立克(かんこうりっこく)-世界棚田連邦をめざして-」を選出した。
「元快集楽(げんかいしゅうらく)歓交立克(かんこうりっこく)」は、定年後に美作市上山に移住した元商社マンとその息子らが、かつての棚田を手作りで再生した事例で、村民と協力しながらブランド米の販売、活動記録の出版、祭りの復活、台湾の棚田との提携などを進めたもの。交流人口および定住人口の増加、景観の再生、文化の継承に寄与していることなどを評価した。
同部門の優秀賞には、札幌市のNPO法人おもてなしスノーレンジャーによる「留学生スキーインストラクター『おもてなしスノーレンジャー』育成プロジェクト」と、宮城県気仙沼市の気仙沼つばき会による「漁師が帰りたくなる港へ-気仙沼つばき会による女性目線の観光・まちづくり」の2件を選出。そのほか「一般体験部門」では大久保泰裕さんの「ユンヌの海」など3作品、「ジュニア体験部門」では、小学生の部では尾関文亮君の「ロケットが教えてくれたこと」など8作品、中学生の部では牧野はるかさんの「バッハに近づけた春」など10作品を選出した。
なお、今回の応募数は「組織・団体部門」が81、「一般体験部門」が75、「ジュニア体験部門」が1178で、合計は過去最高の1334となった。