伊バジリカータ州、世界遺産や家具などの魅力をアピール
在日イタリア商工会議所はさきごろ、同国南部のバジリカータ州の観光をアピールする旅行会社向けセミナー「メイド・イン・バジリカータ」を開催した。冒頭で挨拶した事務局長のファントニ・ダヴィデ氏は、「バジリカータ州は20年ほど前までは観光スポットもなく、イタリア国内でも知名度が低かった」と述べた上で、1993年には「マテーラのサッシおよび岩窟教会公園」がユネスコの世界遺産に登録され、近年はさまざまなプロジェクトで観光振興に努めていることを説明した。
セミナーでは、マテーラ県の経済発展に向けたプロモーション活動をおこなう特定企業のCESPで最高執行責任者を務めるヴィート・シニャーティ氏が、バジリカータ州を中心に展開している文化観光推進プロジェクト「ミラビリア」に関するプレゼンテーションを実施した。「ミラビリア」はイタリアの12県の商工会議所からなるネットワークで、同国の世界遺産13ヶ所に関するプロモーションをおこなっている。シニャーティ氏はプロジェクトの発足人として概要を説明したほか、同州の歴史や観光スポットなどを紹介。「マテーラのサッシおよび岩窟教会公園」などの世界遺産やその周辺の街を周遊するルートなどを提案し、旅行会社の商品造成や販売につなげたい考えを示した。
そのほかには、7人のインテリアデザイナーによるアートプロジェクト「カーザ・マテーラ」について、コーディネーターのフランチェスコ・パオリチェッリ氏がプレゼンテーションをおこなった。同プロジェクトはマテーラ県の伝統文化の魅力を新たな視点で捉え、家具で表現する活動。無数に空いた洞窟の穴などをモチーフにしたソファーなど、独自の作品を同県のの魅力の1つとしてアピールした。