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イタリア・クレモナ、特別展「1937年・有翼の女神ヴィクトリア像とストラディヴァリ没後200年祭」開催中

  • 2015年12月16日

 ストラディヴァリの没後200年に当たる1937年、クレモナでは各種多彩なイベントが開催されました。その中でもメイン・イベントであった「クレモナ・クラシック弦楽器展」には、ストラディヴァリ41本、グァルネリ11本、アマティ6本を含む136本のクレモナ弦楽器が展示され、同時に開催された「全国弦楽器製作コンクール」には、イタリア全国からの参加者119人による300本以上の弦楽器が一堂に会しました。

 今回の特別展では、ヴァイオリン博物館第7展示室にてこのコンクールで1~3位を受賞した弦楽器23本を展示、ストラディヴァリ没後もイタリア弦楽器製作界は決して途絶えることなく、なお盛んに活動が行われていたことをうかがい知ることが出来る貴重な展示となっております。

 また、博物館入口前のホワイエでは、当時のイベントの様子を、写真やプログラム等の資料で詳しくご覧いただくことが出来ます。

 クレモナ市や世界各国の博物館、コレクター所蔵のクレモナ・クラシック弦楽器の展示と合わせてぜひご覧ください。

 クレモナの起源は、紀元前218年まで遡ります。古代ローマ人によりポー川以北にもっとも古くに建設され、常に栄えてきた町でした。1836年にクレモナ近郊で偶然発掘された古代ローマ期のヴィクトリア像 (A.D. 161-169) は、歴史的に非常に貴重な資料として当時世界的な注目を集めましたが、1841年にプロイセンの博物館に売られて以来、大戦の混乱の中行方が分からなくなってしまいました。幸いにしてオリジナルから取られた型が存在し、この型から作られた2つのヴィクトリア像の内の1つが、ストラディヴァリへのオマージュとして1937年に市に寄贈されることとなり、没後200年祭中に除幕式が行われました。

 サン・ロレンツィオ考古学博物館では、特別展に際してこの1937年のヴィクトリア像を展示しております。12世紀の中世に建てられたサン・ロレンツィオ教会を改装して作られたこの博物館では、クレモナで発掘された古代ローマ期の出土品の数々をご覧いただけますが、圧巻はヴァイオリン博物館前の広場から発掘された一世紀の美しい絵画、陶器、タイル、彫刻等で、これらの展示を通して、当時のクレモナにおける古代ローマ人の豊かな生活様式をダイレクトに感じていただくことが出来ることでしょう。

 古代ローマ期から主要都市として栄えてきたクレモナと、古くからヴァイオリン製作の中心であったクレモナ。

 クレモナの2つの顔をご覧いただけるこの機会をぜひお見逃しなく!

※特別展「1937年・有翼の女神ヴィクトリア像とストラディヴァリ没後200年祭」
(ヴァイオリン博物館・サン・ロレンツィオ考古学博物館共同展)
〔開催期間〕
 2015年11月21日~2016年3月06日
〔開催場所〕
 ヴァイオリン博物館、サン・ロレンツィオ考古学博物館
* ヴァイオリン博物館 (Museo del Violino)
 住所: Piazza Marconi 5, 26100 Cremona, Italy
 開館日時: 火~日曜 10:00~18:00 (12月25日、1月1日は休館)
* サン・ロレンツィオ考古学博物館 (Museo Archeologico San Lorenzo)
 住所: Via San Lorenzo 4, 26100 Cremona, Italy
 開館日時: 火~日曜 10:00~17:00 (12月のみ日曜は19:00まで開館)
★ ヴァイオリン博物館・サン・ロレンツィオ考古学博物館共通チケット
 お一人様 10ユーロ (特別展期間中のみ発売)


情報提供:一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会、日本海外ツアーオペレーター協会