楽天トラベル、年末年始の国内予約は22.2%増-訪日は7割増
楽天は12月9日、楽天トラベルの年末年始(2015年12月26日~16年1月3日)の国内旅行および訪日旅行の予約動向を発表した。それによると、国内宿泊の予約は前年同期比22.2%増と好調に推移した。今年は各地で「ふるさと旅行券」が発行されて割引料金で予約できるエリアが増加したことに加え、ボーナス支給額が増加傾向にあったため、1人泊あたりの単価は前年比3.5%増となった。宿泊日のピークは12月31日で、次いで30日、29日の順となった。
都道府県別の伸び率は、富山県が68.9%増、佐賀県が50.7%増、福島県が42.3%増だった。富山県についてはUNESCOの世界遺産登録20周年を迎えた五箇山がある高岡エリアが101.8%増となり牽引。「北陸新幹線ブーム」が継続しており、黒部宇奈月駅のある黒部・宇奈月エリアもアクセス向上により58.7%増となった。
佐賀県は、嬉野温泉・武雄温泉エリアが46.8%増と4割以上伸びており、旅行者を県別に見ると福岡県居住者からの旅行者が最も多く51.2%増を記録した。また、今年10月に発行を開始したふるさと旅行券の効果もあり、予約が好調だという。
福島県はふるさと旅行券を発行して冬季の旅行を促進したことで、人気のレジャーエリアを中心に宿泊需要を伸ばしているという。また、東北エリアでは青森県、岩手県、宮城県、山形県の4県もふるさと旅行券の発行による冬季旅行の促進により注目が高まっており、4位に39.1%増の青森県、6位に37.0%増の宮城県、9位に34.6%増の岩手県、10位に33.7%増の山形県がランクイン。東北エリア全体では37.0%増となった。
訪日客の宿泊は71.0%増と大幅に増加。都道府県別では1位の東京が40.3%増、2位の北海道が151.4%増、3位の大阪が79.7%増となった。ランキングでは、昨年3位だった北海道が1つ順位を挙げたほか、昨年8位の福岡が187.2%増で5位に、昨年9位の長野県が132.1%で6位となり、ゴールデンルート以外のエリアの伸びが好調だという。また、北海道の富良野・美瑛・トマムエリアは386.3%増、長野県の志賀高原・湯田中・渋エリアは225.0%増、白馬・小谷エリアは153.6%増といずれも大きく増加しており、楽天ではスキーや雪見風呂など「日本の冬」を楽しめるエリアが盛り上がっていると分析した。
中国の旧正月期間(16年2月6日~14日)における訪日客の宿泊は263.7%増と2倍以上の伸び率となり、都道府県別では1位の北海道が157.1%増、2位の大阪が379.6%増、3位の東京が237.0%増となった。北海道は旧正月期間にさっぽろ雪まつりが開催されることから、札幌市内エリアの予約が増加。周辺の登別エリアは376.9%増、函館エリアは338.5%増といずれも好調だった。そのほか、ランキングでは昨年12位から大幅に順位を上げて、福岡が5位にランクインし、福岡市内エリアの予約は前年比で約12倍と大幅に増加しているという。
なお、国内および訪日旅行の予約動向は11月27日時点で集計したもの。国内旅行の数値にはANA楽パックとJAL楽パック、訪日宿泊を含む。各ランキングの詳細は下記の通り。