エジプト、「サッカラ」及び「エジプト考古学博物館」視察レポート

  • 2015年12月7日

 2015年12月01日(火)、エジプトにおいて日本人マーケットに携わる旅行関連業者からなる「エジプト日本旅行業連盟」(JTUE: Japanese Travel Union of Egypt)の有志にて、先月下旬に警察車両襲撃事件のあった「サッカラ」とカイロの主要観光箇所「エジプト考古学博物館」を視察して参りましたので、ここにご報告いたします。

 皆様に現地の状況を理解していただくための助けになれば幸いです。

 
■ サッカラ --- 午前08:30
11月28日(土)朝、カイロからサッカラへ向かう途中にあるアル・マナワート村の警察車両が停めてあった場所で、バイクに乗った武装集団により警官4名が銃撃され、死亡するという事件が発生いたしました。

 今回、サッカラへ行くと前にその場所に寄り、様子を見て参りました。

 サッカラ観光への移動には、通常はサッカラ通り(マリオテイヤ道)を利用いたします。この通りは、メンフィス方面に向かう際にも利用いたします。

 もう一本並行してマンソレイヤ通りと呼ばれている道があり、今回この道も通行してみましたが、道幅が狭く、また一部舗装されていないところもあり、また家畜や荷馬車、三輪タクシーなどが頻繁に利用していることから、観光車両が走行するのは難しいと感じました。

 サッカラ通り(マリオテイヤ道)は舗装されており、道脇には専門学校や観光客用レストラン、民家などが並んでいます。サッカラまでは、この日は車も混んでおらずスムーズに行けました。

 日本での報道では「検問所が狙われた」と報じられておりましたが、村の人に聞いたところによりますと、実際には常設されている検問所ではなく、一時的に警官が警察車両を止め通行する車両をチェックしていたところその警察車両が狙われ、最終的に警官4名が死亡したとのことでした。

 事件が発生した場所は、運河にかかるズウェイラ橋を渡った反対側にあるアル・マナワート村。

 本日この場所を見た限り、村の人たちも普段通りの様子で、車も問題なく往来しておりました。このアル・マナワート村からサッカラまでは、車でおよそ10~15分かかります。

■ サッカラの「階段ピラミッド」 --- 午前09:00
サッカラは静かで平常通り、イギリスやドイツからの小グループを見かけました。駐車場には、大型バス1台と小型2台が駐車されておりました。

 この「階段ピラミッド」の入口では、観光警察が入場者のチェックを行っております。

 なお、階段ピラミッド一部はまだ修復中で、上部に修復のための足場が設置されておりました。

■ エジプト考古学博物館 --- 午前10:30
同博物館では、2015年12月01日から2016年1月07日まで館内での写真撮影が無料で可能となっています。館長に確認したところこれは期間限定の措置で、1月07日以降は昔のようにチケット制で写真撮影を可能にすることを検討中とのことでした。

 肝心のツタンカーメン王の黄金のマスクについては、12月中旬頃には修復を終える予定で、遅くとも12月末までには展示を可能にしたいとのことです。

 なお、この日はエジプト人やアラブ人の見学客だけでなく、ヨーロッパや中国からの観光客のグループも多く見かけました。


情報提供:エジプト日本旅行業連盟 (JTUE)、日本海外ツアーオペレーター協会