カニが来たぞ(1) 松葉ガニ-鳥取・冬の王者に舌鼓
季節は秋本番を迎えたが、食の面では早くも冬の到来だ。北陸以西の日本海側では冬の味覚の王様・ズワイガニ漁が11月6日に解禁され、今年も待ちに待ったカニのシーズンが開幕した。松葉ガニなどブランドガニが漁港周辺や温泉地を賑わせ、多くのカニファンが我先にと足を運ぶ。そして冬の日本海はカニだけじゃない。富山の寒ブリなど海の幸の宝庫となる。さあ、今冬も旬の旨味を求めて北へ-。
"蟹取県"が誇るブランドガニ
冬の味覚の王者・松葉ガニの季節の到来で、山陰一帯が活気づく。なかでも鳥取県は全国トップクラスのカニ消費量を誇り、11月の第4土曜日が「松葉ガニの日」として制定されるなど日本有数のカニのくに。本場のカニを求め温泉地には多くの観光客が詰めかけ、寒い冬ながら一年で一番の熱気に包まれる。
県内では松葉ガニは鳥取市の鳥取港や岩美町の網代港、田後港などで水揚げ。漁港には早朝に水揚げされた新鮮なものが並び、良質のものだけを選別したブランド「とっとり松葉ガニ」は値段に違わぬ美味さを誇る。
旅館ホテルや民宿ではフルコースを用意しカニの匂いが充満。松葉ガニの弾むような白い身と芳醇な旨味をゆで、焼き、蒸し、カニすきで堪能すれば、お腹も心も満たされるのは間違いない。
鳥取県では冬の「カニ旅」を楽しむ企画を続々展開。来年2月29日まで実施している「蟹取県ウェルカニキャンペーン」は、期間中に県内で宿泊した人の中から毎月100人に抽選でカニをプレゼントする。来年3月末まで実施中の「トットリTHEパーク」は県内の観光・宿泊施設などで特典が受けられるパスポート「トリパス」やスタンプラリーで秋冬旅を楽しんでもらう。
また、アクセスも便利に。はわい温泉・東郷温泉へは大阪から「カニバス」が12月12日-3月27日に毎日運行する。両温泉の宿泊者限定。大人往復4800円で、初日便は半額となる。問い合わせは、はわい温泉・東郷温泉旅館組合 電話0858-35-4052。
はわい温泉の東郷湖観光ホテル千年亭は、東郷湖に浮かぶ千年島の一軒宿。冬は地元産の松葉ガニを刺身からカニすきまでフルコースで提供する。新鮮なカニを味わい、露天風呂から望む湖の美しさを感じて冬の風情に浸りたい。
(15/11/19)
情報提供:トラベルニュース社