10月の訪日外客数は43.8%増の183万人、累計は1632万人に
日本政府観光局(JNTO)によると、2015年10月の訪日外客数(推計値)は前年比43.8%増の182万9300人で、10月単月として過去最高を記録するとともに、単月としては今年7月の191万8356人に次ぐ第2位となった。1月から10月までの累計は48.2%増の1631万6900人だった。
JNTOによると、10月1日から7日までの中国の国慶節休暇に向けて実施した訪日プロモーションが奏功したほか、燃油サーチャージの引き下げ、円安基調の継続、消費税免税制度の拡充による買い物需要増、航空路線の拡大、訪日ビザ取得要件の緩和、中国からのクルーズ船の寄港増などが増加の要因になったという。
市場別では、ロシアを除く17市場が10月として過去最高を記録しており、このうちカナダとドイツは単月での過去最高となった。伸び率が最も高かったのは中国で99.6%増の44万5600人とほぼ倍に。以下は香港が66.9%増の12万9100人、韓国が48.6%増の37万800人、ベトナムが40.6%増の2万1400人と続いた。台湾は32.0%増の34万3600人だった。
また、10月までの累計では中国が428万3700人となり、全市場で初めて400万人を超えた。14年の総数を今回初めて上回ったのは台湾、インドネシア、カナダ、フランス、イタリア、スペインの6市場。9月までに上回った中国、香港、韓国、フィリピン、ベトナムを加え、11市場で14年を超える結果となった。
11月については、紅葉が本格化するためアジアを中心とした各市場での増加が期待できるという。また、マレーシアやフィリピンの学校休暇、マレーシアやベトナムからのインセンティブ旅行の増加などで、引き続き順調な増加が期待できるという。