MRJ、名古屋で初飛行に成功、初の国産ジェット旅客機
三菱航空機と三菱重工業は11月11日午前、2017年の商用化をめざして開発中の日本初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の約1時間半にわたる初飛行に成功した。同機はYS-11型機以来となる半世紀ぶりの国産旅客機。初飛行にあたり両社は特設ウェブサイトを開設し、県営名古屋空港からの離陸と着陸の様子をUstreamでライブ配信した。
初飛行の成功を受けて国土交通大臣の石井啓一氏は「今後は飛行試験や地上試験などを確実に実施し、安全で快適な飛行機を開発して欲しい。国交省は引き続き、安全性審査を適切かつ円滑に進める」との談話を発表。経済産業大臣の林幹雄氏は「日本の航空機産業の新たな時代の幕開けで、大変喜ばしい。世代を超えて、国際共同開発などによって着実に力をつけてきた成果」と述べ、関係者に敬意を表した。
MRJは小型旅客機で席数は70席から90席程度。世界最先端レベルの技術により、大幅な燃費低減や騒音および排出ガスの削減を実現できるという。08年には全日空(NH)がローンチカスタマーとして25機を発注し、今年1月には日本航空(JL)も32機を正式契約。NHはANAウイングス(EH)、JLはジェイエア(XM)の路線への導入を予定する。