ジェットスターJ、来春にフィリピン線就航へ-コンビニ販売も拡大
ジェットスター・ジャパン(GK)は10月27日に事業戦略発表会を開催し、代表取締役会長の片岡優氏は来春に、国内の複数都市からフィリピンの1都市への定期便を開設する計画を明らかにした。現在は「就航に向けた作業を進めている」段階で、詳細は近日中に発表する予定。片岡氏は国内については成田や関空からの就航を示唆したが、フィリピンの就航先については明らかにしなかった。
GKは今年に入り、初めての国際線として成田、関空/香港線を開設。今年の11月から12月にかけては、このほどジェットスター航空(JQ)およびジェットスター・アジア(3K)との3社による日本/台湾、フィリピン間の航空協定締結の認可を取得したことを受け、成田、関空、中部/台北(桃園)線の運航を開始する。フィリピン線についても香港線や台湾線と同様、旺盛な訪日旅行需要を取り込み、あわせて機材の稼働率を向上させたい考えで、日本からフィリピンへの送客にも注力する。
片岡氏は現在のGKの路線が、国内線17路線に対して国際線は2路線にとどまっており、大きな開きがあることについて説明。今後は国際線と国内線のバランスを取り「2本柱で」展開し、黒字化に向けた牽引力の1つとしたい考えを示した。同社では2017年度(17年7月1日~18年6月30日)の黒字化をめざす考え。
GKはこの日、ファミリーマートとの販売提携に関する発表会も開催した。両社は11月10日から、全国のファミリーマート店舗約1万1500軒において、マルチメディア端末「Famiポート」を利用してGKの国内線および国際線の航空券を販売。インターネットでの操作が苦手な利用者や、クレジットカードを所有していない利用者の取り込みをはかる。
片岡氏は発表会で、GKがコンビニエンスストアで航空券の予約・決済ができる国内唯一の航空会社であることをアピール。すでにローソンとミニストップで実施している航空券販売についても「毎年かなりの数字で伸びている」と報告し、ジェットスターグループのなかでもGKのみがおこなっている同サービスは「グループ内でも注目されている」と述べた。ファミリーマート代表取締役社長の中山勇氏は、台湾などで展開している海外店舗の活用についても検討したいとした。