国内3空港、乗継客の免税店での液体物購入可能に、専用袋導入
国土交通省によると、10月27日から成田、関西、中部の3空港において、日本を出発し海外の空港で国際線を乗り継ぐ乗客が、出発の保安検査後にある空港内免税店で100ミリリットルを超える液体物を購入することが可能になった。購入時に酒や化粧品などの液体物をSTEBs(Security Tamper Exident Bags、不正開封防止袋)に入れ、乗継空港で保安検査を受けるまで開封しないことが条件だ。また、STEBsを認めていない乗継空港では通過できないが、3空港の海外路線についてはアフリカや米大陸の一部の空港を除き、ほとんどの空港が認めているという。
STEBsは液体物に対する不正な干渉を防止するため、国際的な使用ルールが定められた特別な袋のこと。これまで国内の空港内免税店は、日本を出発して海外で乗り継ぐ乗客に対しては、100ミリリットルを超える液体物の販売を控えていた。ただし日本国内では2014年4月から成田、15年3月30日から羽田で、海外の空港から到着して国際線を乗り継ぐ利用者に対しては、STEBsに封入した液体物の安全性が確認できた場合は持込可能としている。今回の規制緩和は訪日外国人客の増加などを受けたもので、12月中には羽田から日本を出発する乗継客も対象とする予定。なお、海外の空港から関空、中部で国際線を乗り継ぐ利用者は対象外とする。
対象となる店舗は、成田では第1ターミナルの19店舗、第2ターミナルの14店舗、第3ターミナルの2店舗の計35店舗。関空では第1ターミナルの17店舗と第2ターミナルの3店舗の計20店舗で、中部では7店舗とした。なお、国土交通省では市街の空港型免税店も対象に設定。空港型免税店とは消費税に加えて関税や酒税、たばこ税が免除される免税店で、商品は出国手続き終了後のエリアで受け渡しする。現時点では、これら3空港に受け渡し用のエリアは設けられていないが、将来を見据えての措置だという。