JTB、カンボジアに進出、プノンペン支店とシェムリアップ営業所設立
JTBグループのアジア太平洋地区統括会社でシンガポールに拠点を置くJTB Pte Ltdは10月5日、カンボジアにプノンペン支店とシェムリアップ営業所を開設した。世界遺産のアンコール遺跡を擁する観光国としてのインバウンド需要と、急速な経済成長による潜在的なアウトバウンド需要の双方に期待する考え。同社は2015年3月から現地に社員を派遣し、事業展開の可能性を検討してきたという。スタッフ数は計12名を予定し、目標として2020年の取扱高12億5000万円を掲げる。
支店設立後、同社は日本からカンボジアへの旅行を手配する「インハウス事業」、日本以外からカンボジアへの旅行を手配する「グローバルインバウンド事業」、カンボジア発の海外・国内旅行を手配する「アウトバウンド事業」の3つに注力する方針。インハウス事業ではJTBグループ各社と連携して、ルックJTBなどの日本発パッケージ旅行商品や団体旅行などの品質向上と取扱拡大に取り組む。そのほか、修学旅行や視察ツアーなど独自のコンテンツの開発にも努める。
グローバルインバウンド事業では、14年に買収したシンガポールを拠点とするTour East Holding Pte社のブランドを活用して商品を展開。日本以外からカンボジアへのインバウンド需要の取り込みをはかる。
アウトバウンド事業については、当面は日系企業をメインターゲットとし、MICE事業を中心に営業。あわせて派生する、インバウンドとアウトバウンドの双方の需要を取り込むという。そのほか出張手配業務や、日本の関係機関と連携しての修学旅行の取り扱いなどにも取り組む。