シンガポール、ミーティングとインセンティブへの取組強化
シンガポール政府観光局(STB)は先ごろ、MICE関係者やミーティングプランナー向けに都内でワークショップを開催した。STB北アジア局長国際グループのマーカス・タン氏は本誌の取材に応え「日本のミーティングとインセンティブに携わる皆様にさらに関わらせていただき、シンガポールへの関心をもっと高めていきたい」と語り、MICEのなかでも特にミーティングとインセンティブを強化していく姿勢を示した。
同氏によると、2012年のシンガポールのMICE産業の規模は、同国のGDPの1.1%を占める約37億シンガポールドル。シンガポールへの外国人訪問者数を見ると、平均して4分の1がビジネス需要とMICE目的の訪問者であるとし、MICEの観光分野における重要性を強調した。
日本市場については特にインセンティブにおける重要な市場であると説明。「オーガナイザーや旅行会社などのMICE業界の皆様は、お客様に競争力のある提案ができるように、我々が提供できる『あっと言わせる素材』に常に目を光らせている」ことから、東京オフィスにMICEスペシャリストを置き、業界への投資や交流を継続していくとした。
同氏は、シンガポールでのMICEについて、航空路線の充実、治安の良さ、ショッピングや食事、クルーズ、エンターテイメント、統合型リゾートなどの多様な素材が適しているとアピール。例えば体験素材として、プラナカン文化の博物館となっている民家をガイド付きで訪問するツアーや、ナショナルスタジアムやOCBCアクアティック・センター、ウォータースポーツセンターなどのスポーツ施設を使ったチームビルディングなどを挙げた。そのほかにもMICEの施設として、植物園などの複合施設「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」を紹介。なかでも水盤の形をしたアウトドア会場「メドウ」は最大3万人が収容可能で、マリーナベイの街並みが360度見渡せるという。
なお、イベントにはサプライヤーが9社、バイヤーが92名参加した。