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印マハラシュトラ州、東京事務所拡充へ-首相「航空路線も」

  • 2015年9月17日

マハラシュトラ州首相のデヴェンドラ・ファドナヴィス氏  インドのマハラシュトラ州観光開発公社(MTDC)はこのほど、都内で旅行業界関係者向けのプロモーションイベントを開催した。来日した同州首相のデヴェンドラ・ファドナヴィス氏は挨拶において、既に和歌山県の東京事務所内に設けている事務所とは別に、今後は独立した東京事務所を設置したい考えを表明。また、本誌の取材に対して、現在は全日空(NH)などが運航している日本/マハラシュトラ州間の航空路線の拡充にも取り組む考えを示した。同州は州都として、インド最大の人口を誇るムンバイを擁する。

 同氏はそのほか、2016年3月を目途に日本の旅行会社向けのファムツアーを予定していることを明らかにし、日本からの訪問者増に意欲を示した。17年には大規模キャンペーン「Visit Maharashtra」を開催し、全世界向けに大規模なプロモーション活動をおこなうという。

駐日インド大使のディーパ・ゴパラン・ワドワ氏  駐日インド大使のディーパ・ゴパラン・ワドワ氏は、14年に日本を含む43ヶ国を対象として、インターネット上でビザを取得できるElectronic Travel Authorization(ETA)を導入したことを説明。「(日本からの訪問者数は)さらに伸びる余地がある。そのためには日本の旅行会社の協力が必要」とアピールした。日本からインドへの訪問者数は09年の12万4756人から増加を続け、12年には22万15人にまで増加。しかし13年は22万283人と微増にとどまり、2014年には21万9516人と微減している。

MTDC常務取締役のバラーグ・ジャイナ・ナイヌッティ氏  同州観光文化省次官のヴァルサ・ナイール・シン氏とMTDC常務取締役のバラーグ・ジャイナ・ナイヌッティ氏は、マハラシュトラ州の魅力についてプレゼンテーションを実施。そのうちナイヌッティ氏は、同州には4つの国際空港があり利便性が高いことを強調した。加えて世界遺産のアジャンターやエローラの石窟群、マハトマ・ガンジーが17年間滞在したとされるワルダ、タルカルリのビーチリゾートなどの多様な観光地をアピールした。

 マハラシュトラ州は13年10月に和歌山県と観光業などの協働に関する覚書を締結し、2国間の交流活性化に取り組んでいるところ。同県によると14年9月には和歌山県もMTDCのオーランガバード事務所内にオフィスを開設し、職員を1名派遣しているという。また、来年1月にはMTDCやJICAが開設した「アジャンタビジターセンター」の職員など約50名が和歌山県を訪問し、接客や情報発信などに関する研修をおこなうという。

イベントではマハラシュトラ州の舞踊団が、伝統舞踊「ラヴァニ」を披露した  そのほか、この日のイベントではマハラシュトラ州の旅行会社がプレゼンテーションをおこない、自社の商品を紹介。アジャンターやエローラの石窟群をヘリコプターで見学するツアーや、野生動物を観察するツアー、インドの伝統的な農業を体験するプログラムなどを紹介した。