8月訪日外客数は63.8%増の182万人-9月上旬に14年超え
日本政府観光局(JNTO)によると、2015年8月の訪日外客数(推計値)は前年比63.8%増の181万7100人となり、8月として過去最高を記録した。また、8月までの累計は49.1%増の1287万5400人。9月10日までの累計は1342万2000人で、14年の年間訪日外客数の1341万3467人を超えた。
JNTOによると、好調の要因は円安や消費税免税制度の拡充、訪日ビザの緩和、航空路線網の拡大など。夏休みなどに向けた訪日旅行プロモーションが奏功したほか、中東呼吸器症候群(MERS)による韓国からの旅行控えが解消されたことも一因だという。
市場別では、中国が133.1%増の59万1500人となり、2ヶ月連続で50万人を突破。最も高い伸び率を示したほか、全市場における単月の訪問者数と比較して過去最高を記録した。伸び率では香港が88.8%増の14万1500人、イタリアが56.6%増の1万6700人、韓国が55.5%増の39万1000人、シンガポールが52.6%増の1万2600人と続いた。また、韓国、イタリア、スペイン(27.4%増、1万3500人)は単月として過去最高だった。
このほか、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、フランス、ドイツの13市場が8月として過去最高を記録した。
9月については、韓国のお盆「秋夕」による連休や、マレーシアのスクールホリデー、インドの祝日に伴う3連休、ベトナムの国慶記念日などの休日が多く、旅行しやすい日並びが続いているとし、引き続き需要喚起をはかるとした。