オーストリア、15年は若者に注力、女性メインに
オーストリア政府観光局は2016年、若者層の取り込みを強化する考えだ。今年で27回目の「スーパーワークショップ2015」の実施に伴い開催したレセプションで、同局日本地区局長のミヒャエル・タウシュマン氏は「今後、未来の新たなターゲットグループとなる若年層にフォーカスしていきたい」と意欲を示した。
今後は日本人の若者層、特にOLなどの女性層に対し、オーストリアの歴史や文化、体験などを訴求していく方針だ。同局マーケティング・ピーアールのシャノー・ネビン氏は、オーストリアに訪問する日本人旅行者は50歳以上のシニア層でリピーターが多いと説明。しかし、若者層についてはオーストリアについての認知度が低く「彼らが50代になった時、オーストリアについて知らないのでは困る」とし、若者層に対し、オーストリアを訪問するきっかけを提供していきたい考えを述べた。
若者層に対しては、歴史的建造物と現代建築、ウィーンでのスイーツ巡り、ワイナリー巡り、チロル地方の民族衣装体験など、テーマ性のある旅を提案していきたい考え。さらにタウシュマン氏は、インスブルック周辺の山々やザルツカンマーグート地方の湖などの自然、ハイキングなどのアクティビティもアピールしたいと語った。
また、同氏は日本人旅行者がウィーンに集中している点を指摘し、ザルツブルクやインスブルックなどの旅行に加え、ウィーンから日帰りの旅を提案。一例として「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」として世界遺産に登録されたヴァッハウ渓谷を挙げた。