スカイマーク、9月末からの新体制発表-コードシェアも
民事再生手続中のスカイマーク(BC)は9月1日、再生計画の認可決定の確定とともに、9月29日からの新体制や今後のスケジュールなどについて発表した。同社は8月5日、ANAホールディングス(ANAHD)やインテグラルをスポンサーとする再生計画について、東京地方裁判所から認可決定を受けていた。その後、一定期間内に不服申立がなかったため8月31日に確定した。
今後は9月29日に臨時株主総会を開催し、新体制の役員を決定する予定。新体制では、BC代表取締役会長にインテグラル代表取締役パートナーの佐山展生氏が、代表取締役社長には今年6月まで日本政策投資銀行取締役常務執行役員を務めていた市江正彦氏が就任する。
また、専務取締役には、全日空(NH)で上席執行役員整備本部副本部長やANAグループの国際物流会社のOCSで代表取締役社長を務めていた矢口秀雄氏が就任。専務取締役執行役員にはBC執行役員(経営企画室担当)の本橋学氏が、取締役執行役員にはインテグラルヴァイスプレジデントの西岡成浩氏が、取締役にはNH整備センター副センター長付主席部員の増川則行氏が就く。新体制では、矢口氏が全体を総括し、本橋氏が経営企画、西岡氏が管理部門、増川氏が安全整備関係をそれぞれ担当する予定だ。
また、BCの申立代理人を務めるほくと総合法律事務所弁護士の中原健夫氏によると、9月29日の新体制発足のタイミングで、NHとのコードシェア契約を締結する見込み。現在はコードシェアの詳細について検討を進めているところだ。詳細は未定だが、NHが多くの便を運航している羽田/新千歳、福岡線については、BC単体でも十分な需要が見込めるとの判断もあり、コードシェアの検討対象から外れているという。
また、11月30日には基本弁済を実施。追加弁済については実施時期は未定としており、中原氏によると大口債権者を中心に債権額が確定次第、可能な限り早いタイミングに実施したい考え。債権者との協議は順調に進んでいるため「希望的観測も含むが、長くはかからないのでは」とコメントした。大口債権者は10社未満で、このうちすでにイントレピッドとは約573億円で完全合意に至っており、エアバスとも約431億円で事実上合意している。同氏は「大口債権者2社とほぼ合意に至っていることは、他の交渉にも良い影響が出ると期待している」と期待を示した。
なお、新体制の詳細は以下の通り。
▽新体制(9月29日~)
(氏名/新体制での役職/現職)
佐山展生氏/代表取締役会長/インテグラル 代表取締役パートナー
市江正彦氏/代表取締役社長/日本政策投資銀行 取締役常務執行役員(※今年6月に退任)
矢口秀雄氏/専務取締役/OCS 代表取締役社長(今年6月に退任)
本橋学 氏/専務取締役執行役員/BC 執行役員(経営企画室担当)
西岡成浩氏/取締役執行役員/インテグラル ヴァイスプレジデント
増川則行氏/取締役/NH 整備センター副センター長付 主席部員
坂木公禎氏/常勤監査役/BC常勤監査役
谷村大作氏/常勤監査役/総合地所 顧問
山内弘隆氏/監査役/内閣府 中央交通安全対策会議 専門委員