ドレスデン、日本人4万泊への復活訴え-歴史と音楽の魅力を訴求

  • 2015年7月22日

ドレスデン観光局局長のベティーナ・ブンゲ氏 ドイツ観光局とドレスデン観光局は先ごろ、ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団の来日に合わせて都内でセミナーを開催した。登壇したドレスデン観光局局長のベティーナ・ブンゲ氏は、2014年のドレスデン全体の宿泊数は7.6%増の約440万泊と6年連続増加しているが、日本人宿泊者数は11.9%減の3万5372泊に減少したと説明。日本人は外国人宿泊数でみると上位8位に位置しているが「数年前はもっと沢山の訪問者が来ており、11年は4万7016泊だった」と話し、旅行会社に対し「日本人の減少を知ってもらい、彼らに戻ってきてもらうような協力をお願いしたい」と呼びかけた。

 同氏はドレスデンには歴史的建造物や音楽など多様な観光素材があると紹介した。例えば同地はザクセン王国の都だったことから、陶磁器コレクションで有名なツヴィンガー宮殿や、日本をイメージして建てられた日本宮殿などさまざまな種類の建築が楽しめるとした。音楽については、5月下旬から6月上旬にかけて開催されるドレスデン音楽祭や、16年に創立800年を迎えるドレスデン聖十字架教会合唱団をアピール。16年には新劇場「クラフトベルク・ミッテ」が開業し、こけら落としにオペレッタが上演されるという。このほか、同氏は1434年から続くドイツ最古のクリスマスマーケットについても紹介した。

 加えて、ブンゲ氏はドレスデンがベルリンから列車で約2時間の距離にあると話し、ベルリンとドレスデンを組み合わせたツアーを提案。ベルリン観光局局長のブルクハルト・キーカー氏も、「ベルリンはモダンと流行の街、ドレスデンは歴史の街として、一緒に楽しんでほしい」と語った。

 このほか、セミナーではドイツ観光局アジア・オーストラリア地区統括局長のレイカート・ケッテルハーケ氏が登壇し、2014年のドイツへの日本人宿泊数は4%減と減少したが、今年1月から4月の累計では前年比1.1%増で増加していると説明。2月から4月までの3ヶ月では3.8%増だといい「少しの増加に見えるが、我々にとって大変重要なこと」と喜びを示した。