エチオピア航空、成田/香港間の販売めざす-今夏目途に
エチオピア航空(ET)は今夏中にも、現在は通しで販売している成田/香港/アディスアベバ線のうち、成田/香港間のみの販売を開始したい考えだ。このほど日本旅行業協会(JATA)が開催した新商品企画セミナー「もっと知ろう エチオピア&タンザニア」において、ET日本地区総支配人の高野哲也氏が明らかにした。現在は国土交通省など関係当局の認可を待っている段階だという。
実現すれば、増加する香港からの訪日旅行者の利用により、香港/アディスアベバ間に比べて低い、同区間のロードファクターが向上する見込み。また、日本の一般消費者における認知度も大きく上がると見られる。高野氏は「同路線にはFSCだけでなくLCCも多い。簡単に席を埋められるわけではない」としながらも、利用者増に意欲を示した。
高野氏によれば、成田/香港間のみの販売については就航前から希望していたものの、今年4月の就航開始までに日本および中国当局の認可が得られなかったという。認可が下り次第、販売を開始する予定で、販売する座席数は「おそらく全体の3割程度」に制限する見通し。ETが将来的にめざす成田/アディスアベバ線のノンストップ化に向け、アフリカ渡航需要の全体的な拡大をはかりたい考えだ。
この日のセミナーでは、タンザニア特命全権大使のバチルダ・S・ブリアン氏も挨拶し、キリマンジャロ国立公園や、サファリに適したンゴロンゴロ保全地域、世界遺産にも登録されているザンジバル島などの魅力をアピール。「目下の課題は日本/タンザニア間に直行便がないことだが、ETの日本線就航によりアクセスしやすくなった」と述べ、送客増に意欲を示した。ETは現在、タンザニアへは首都のダルエスサラーム、キリマンジャロ、ザンジバルの3ヶ所に就航している。
そのほかには、ゲートオブアフリカやUTIジャパン、DCIなどのランドオペレーター数社が、エチオピアおよびタンザニアの商品造成に向けた情報を提供。アフリカに関しては、引き続きエボラ出血熱に関する風評被害が続いているが、セミナーの参加者には風評に影響されることなく、唯一の日本線直行便を運航しているETを活用して、商品造成につなげることを要望した。