ツーリズムEXPOで新アワード、UNWTOと協力も
ツーリズムEXPOジャパン組織委員会はこのほど、新たな顕彰事業として「ジャパン・ツーリズム・アワード」を設立した。ツーリズム業界の発展・拡大に貢献し、ツーリズムEXPOジャパンとのシナジーに寄与する取り組み、または国内・海外の団体、組織、企業の持続可能で優れた取り組みを表彰するもの。日本旅行業協会(JATA)が実施していたJATAツーリズム大賞は、同アワードに「発展する形で吸収される」(JATA事務局長の越智良典氏)ため、今年は実施しない。
表彰部門は「国内・訪日(インバウンド)」と「海外(アウトバウンド)」と「国際領域(UNWTO)」の3点。国内・訪日領域では国内外の団体、組織、企業、個人を対象に、海外領域では国内外の観光局、大使館、観光団体、企業、個人を対象に設定し、それぞれ「地域マネジメント部門」「ツーリズム事業部門」「観光関連産業部門」「プロモーション部門」の4部門を用意した。
地域マネジメント部門では、観光局や観光協会、行政、商工会議所、民間事業者、NPOなど地域の観光関連団体による観光地域づくりや、地域の観光資源を活かした、地域活性化に向けた総合的な取組を表彰する。ツーリズム事業部門では、旅行会社を対象に、国内外の交流人口の拡大やツーリズム業界の価値向上に大きく関連した取組を対象とした。
また、観光関連産業部門では、地域全体の旅行需要の喚起・促進、価値向上に大きく貢献した、交通、宿泊施設、観光施設事業者などを表彰する。プロモーション部門では、メディアなどによる国内外への旅行需要喚起・促進、地域の価値向上に大きく貢献した広報媒体やプロモーションなどの取組が対象だ。
国際領域は、国連世界観光機関(UNWTO)総会で制定された、世界観光倫理憲章の署名会社・団体と同憲章署名団体の会員会社が対象。同憲章の理解を日本の政府、観光産業界、地域に広め、観光憲章に沿った活動を通じて責任ある観光産業の発展をはかるために設定した。JATAによると、UNWTOがこうしたアワードと連携することは世界で初めて。
国内・訪日領域と海外領域は、部門賞を3点から5点程度、部門別優秀賞を4部門ごとに1点ずつ選定。国際領域はUNWTO部門賞を1点選び、それぞれ表彰する。部門別優秀賞の中から大賞を1点選ぶ予定だ。
審査は観光を初めとするさまざまな業界の有識者による委員会でおこなう。審査委員長は一橋大学教授の山内弘隆氏。なお、UNWTO部門賞については別途審査委員会を構成する。
応募締め切りは7月21日。ツーリズムEXPOジャパンの公式ウェブサイトで応募書類をダウンロードし、必要事項を記入の上、メールに添付して応募する。書類審査や選考委員会による選定を受け、9月24日に結果を公表するとともに授賞式を開催する。