JTB首都圏、新宿にブライダル専門店-「和婚」など訴求
JTB首都圏は7月2日、JTBトラベルゲート新宿本店の3階に「ウエディングプラザ新宿本店」をオープンした。「ウエディングプラザ新宿」の機能を拡充してリニューアルしたもので、首都圏でのブライダル事業を強化する。同社は2006年に初のブライダル専門店を南青山に開設後、13年に「ウエディングプラザ銀座本店」、14年に「ウエディングプラザ横浜本店」をオープン。リゾート地を中心に海外と国内の両方でウェディングの取り扱いに注力している。
1日に開催した記者発表会で挨拶した、同社代表取締役社長の生田亨氏は、少子化や人口減にもかかわらず、リゾート地での挙式数は年間約3万組と安定してしている状況について説明。傾向としては「スタイルやこだわりに対する要望が非常に大きい」と述べた一方で、「不安から、検討だけで終わるカップルも多い」と伝え、このようなカップルの成約率を向上させることに「ビジネスチャンスがある」と語った。
今後はウェディングに対する専門性が高い「ウエディングプラザ本店」を関東の他県にも展開し、18年頃を目途に計10軒にまで拡大したい考え。最終的には、3万組の半分にあたる1万5000組を、JTBグループで取り扱いたいという。
新宿本店の店舗面積は55.62坪で、カウンター数は10。出産後に式を挙げるカップルの需要なども想定し、ベビーカーの持ち込みにも対応する。販売スタッフは社内資格「ウエディングコンサルタント」の有資格者10名で構成し、旅行と挙式を幅広くサポートできる体制を整える。店内にはセミナーを開催できるスペースもあり、ウェディング関連会社と共同で、セミナーやイベントを定期的に開催する。取扱目標としては年間700組、平均単価205万円、成約率54%をめざすとした。
同社は今後、子供の誕生日や結婚5周年・10周年など、人生の節目を家族や友人との旅行で祝う「JTBアニバーサリーウエディング」をアピールする考え。「ファミリーウエディング」「マタニティウエディング」「こどもとウエディング」「スタイルウエディング」の4つをテーマに商品を発売するという。
そのうち「スタイルウエディング」については、目玉商品として、挙式と宿泊や交通などをセットにした「和婚シリーズ」を発売する。第1弾として「京都和婚」を9月上旬に発売し、世界遺産に登録されている上賀茂神社での挙式、料亭またはホテルでの宴席、宿泊などをセットにして提供。同社ブライダル事業部で事業部長を務める岩楯七生氏は「このような取り組みは旅行業界では初めて」と語り、今後の拡大に意欲を示した。第2弾では「箱根和婚」を予定する。
このほか7月末には、新宿本店のオープン記念商品として、ハワイ島の「マウナラニベイホテル&バンガローズ」と共同開発した旅と挙式のセット商品「ファミリーウエディングLuxury in ハワイ島」を1日1組限定で発売する。詳細は後日発表する予定。