鳥取県・三朝館の元経営会社「ねこたにし」、特別清算開始
東京商工リサーチ(TSR)によると、鳥取県の旅館「三朝館」を運営していたねこたにし社は6月9日、鳥取地方裁判所から特別清算開始決定を受けた。負債総額は約10億円。
同社は1938年創業で、当初は法人化した旅館「三朝館」として三朝温泉で営業。2003年には露天風呂の改装を実施し、08年4月期には12億6034万円の売上高をあげていた。しかし、消費低迷の影響などで売上は減少。設備投資に伴う負担もあり、大幅な赤字が続いた。売上高も14年4月期には8億1699万円まで減少。1億859万円の赤字となり、先行きの見通しが立たなくなったことで、14年8月に同業者への会社分割により事業を譲渡した。15年2月17日にはねこたにしへ商号を変更し、同月18日の株主総会の決議で解散。なお、三朝館は譲渡先の企業が平常通り営業している。