ニューヨーク、ローカルな魅力を訴求-事前入国審査にも期待
ニューヨーク市観光局はこのほど、旅行会社などを対象に「トラベルセミナー・ワークショップ」を開催した。同局グローバル・ツーリズム・ディベロップメント・シニア・ヴァイス・プレジデントのマキコ・マツダ・ヒーリー氏は業界誌のインタビューに応じ、「日本は成熟し安定したマーケット。新しいことを訴求して需要を喚起していきたい」と意欲を示した。
2014年のニューヨークへの日本人訪問者数は32万5000人。ヒーリー氏は日本市場について「円安でドルが強くなっている中で、非常に健闘していると思う」と述べ、今後は「タイムズスクエアだけではなく、今まで見たことがないローカルでユニークなニューヨークをアピールしていきたい」と説明した。
訪問者数の増加に向けては、同局の公式ウェブサイト上に特設ページ「NYCGO インサイダーガイド」を開設。毎月、ニューヨーク市内の1つのエリアにスポットを当て、地元の住民がおすすめするローカルな観光情報などを紹介する。
また、現地では7月20日から8月14日まで「NYC レストラン・ウィーク」を開催。毎年夏と冬に実施しているもので、ニューヨーク市内にある300軒以上のレストランでコースランチとディナーを均一の価格で提供する。ヒーリー氏は「普段はちょっと敷居が高いと思う店でも、気軽に楽しめる」とアピールした。
このほか、ヒーリー氏は成田空港への事前入国審査(プレクリアランス)導入の計画についても言及。「日本周辺のマーケットにとっても非常に意味のあること」と重要性を強調し、「とても期待している。リピーターにもう1度返ってきたいと思ってもらえると思う」と期待を示した。
セミナーでは、同局アジア太平洋地区担当ツーリズム・ディベロップメントディレクターのリュウ・リアン氏がプレゼンテーションを実施。5月から一般公開を開始した「ホイットニー美術館」や2月にリニューアルオープンした「キングスシアター」、5月29日に開業した「ワンワールド展望台」などの最新情報を紹介したほか、旅行会社の販売促進に向け提供するオンラインラーニング「トラベル・トレーニング・アカデミー」を刷新したことなども発表した。
なお、2014年の米国内外からニューヨークへの訪問者数は、過去最高となる5640万人。今後は「Road to 10 million Visitors」をスローガンに、2021年までに海外からの訪問者数を6700万人に増やすことをめざす。
▽訂正案内(編集部 2015年6月26日15時15分)
・訂正箇所:第7段落第1文
誤:なお、2014年の海外からニューヨークへの訪問者数は・・・
↓
正:なお、2014年の米国内外からニューヨークへの訪問者数は・・・
お詫びするとともに訂正いたします。