JATA、チーム・ヨーロッパで「美しい村30選」、来年上期に商品化
日本旅行業協会(JATA)はこのほど、「Team EUROPE 観光促進協議会(チーム・ヨーロッパ)」で「美しい村30選」を選定した。新しいヨーロッパのデスティネーションを発掘し商品化することで、新たなマーケットの開発に向けたもの。全27ヶ国から選出し、イタリア、ドイツ、フランスについては各2ヶ所、そのほかの国は1ヶ所ずつを選定した。6月18日に開催したJATAの定例会見で、同協議会委員長の古木康太郎氏は「実際に現地に行ったことがある旅行業界のプロが選んだ、一般の方が聞いたことのない街を訴求したかった」と説明した。
選定に際しては、チーム・ヨーロッパのメンバーからアイデアを募集。デスティネーション開発の観点から、メディアへの露出度が低くこれまでに商品化されていないこと、特定の国と地域に偏らないこと、旅行会社の視点から消費者にアピールできる魅力があること、アクセスとインフラが商品造成上の障害とならないことの4点を選定の基準とした。最終的には157件の応募のなかから、旅行会社社員約300名が28ヶ国、41村を選定。さらにこのなかから、6月17日に実施した選考会議で30選に絞り込んだという。
古木氏によると、今後は7月上旬にチーム・ヨーロッパの旅行会社16社が、30村のなかから商品企画の対象とする村を決定。9月上旬に各社が決定した村に訪問し、1月下旬から2月上旬に来年の上期商品として一斉に発表する計画だ。古木氏は「今後はメンバーの旅行会社だけではなく、ぜひ全ての旅行会社の方に対象の商品を造成してほしい」と訴えた。
9月に開催するツーリズムEXPOジャパンでは業界向けのセミナーを開催するほか、消費者向けに写真展を開催。プロのカメラマンが現地に訪問して撮影した写真を展示するという。古木氏は「写真展により、これまで知られていなかったスポットを知ってもらうことができる。FITの訪問者は絶対に増加する」と期待を示した。そのほか、10月から1月にかけては地方で開催されるイベントで「美しい村」をテーマとしたセミナーなどを実施するという。
▽「美しい村30選」
・キルケニー(アイルランド)
・ベラット(アルバニア)
・チヴィタ・ディ・バニョレージョ(イタリア)
・プローチダ島(イタリア)
・コンウィ(英国)
・レッヒ(オーストリア)
・ヒンデローペン(オランダ)
・レフカラ村(キプロス)
・ロヴィニ(クロアチア)
・ソーリオ(スイス)
・ヴィスビー(スウェーデン)
・セテニル・デ・ラス・ボデガス(スペイン)
・ピラン(スロヴェニア)
・ブルコリニッツェ(スロヴァキア)
・マリアンスケー・ラーズイニエ(チェコ)
・クヴェトリンブルグ(ドイツ)
・ベルンカステル・クース(ドイツ)
・ギョルヤズ(トルコ)
・レーヌ(ノルウェー)
・ショプロン(ハンガリー)
・コプリシティツア(ブルガリア)
・ポルヴォー(フィンランド)
・サン・シル・ラポピー(フランス)
・リクヴィル(フランス)
・シント・マルテンス・ラーテム(ベルギー)
・ザリピエ(ポーランド)
・モンサント(ポルトガル)
・オフリド(マケドニア)
・コトル(モンテネグロ)
・グラフモール・ルイ(ルーマニア)