ラスベガス、グループ旅行の誘致強化、現地商談会も
ラスベガス観光局は、グループ旅行の誘致に向けた取り組みを強化する。6月16日にデルタ航空(DL)と共同で開催した旅行会社向けのグループ旅行セミナーで、同局日本オフィス代表の岡部恭子氏は「ラスベガスには15万室以上の客室がある。15万室をきちんと活用するには、グループツアーの取り扱いは非常に大切な要素」と強調した。
同局によると、2014年のラスベガスへの訪問者数は過去最高となる4000万人以上。このうち85%がレジャー渡航で、15%がビジネス渡航という。2014年の日本人訪問者数については7月に発表予定だが、訪問者のうち約60%がFITで、約40%がグループ旅行。岡部氏によると、昨年にシアトルでの乗り継ぎの利便性が向上したことや、エア・カナダ(AC)が関空/バンクーバー線を開設したことなどにより、グループ旅行が徐々に増えてきているという。
グループ旅行の中では、インセンティブと学生旅行がほとんど。しかし、学生旅行の場合はホテルに宿泊する際に21歳以上の同行が必要な場合が多いため、今後はインセンティブを中心に積極的に取り込みたいとの考えだ。
取り込みに向けては、グループ旅行販売の担当者向けにプロモーショングッズを提供。ポストカードやポスター、ステッカー、スタンドバナー、各種画像などに加え、同局局長のロッシ・ラレンコッター氏によるウェルカムレターを提供する。さらに今後は、今年日本で実施した商談会を現地でおこなう「リバースミッション」や、メディア向けイベントなどを実施する計画とした。
なお、セミナーでは岡部氏とDL東日本個人旅客営業部セールスアカウントエグゼクティブの赤羽重人氏がプレゼンテーションを実施。岡部氏はMICEのデスティネーションとしての魅力として、15万室の客室を有しており大型のグループでも受け入れが可能なことや、多くのホテルがマッカラン国際空港から車で15分圏内に位置していること、年間を通して天候が安定していること、ストリップ通りでは夜に外出しても安全な点などをアピールした。
一方、赤羽氏はラスベガスへはシアトルとロサンゼルス経由でそれぞれダブルデイリーで運航していることを紹介。また、今月からは成田と羽田からのシアトル/ラスベガス線の乗り継ぎ便の機材を計100席のボーイングB717型機に拡大したことを説明し、便数と座席数の増加によって大人数の需要への対応が容易になったと利用を訴えた。