ケンピンスキー・セイシェル、日本人GMが集客拡大に意欲

  • 2015年6月16日

ケンピンスキー・セイシェル・リゾート総支配人の江上正巳氏 ケンピンスキー・セイシェル・リゾートの総支配人に昨年就任した江上正巳氏がこのほど本誌取材に応じ、日本人訪問者全体の増加とその中での宿泊客の獲得に意欲を示した。

 江上氏によると、同リゾートでの日本人宿泊客は年間800人から1000人程度。市場としてはドイツとフランスで2割ずつ、ロシアとウクライナが1割弱ずつ、中国が15%などとなっているという。

 現在は、エミレーツ航空(EK)やエティハド航空(EY)が路線を拡充していることから、これを追い風として日本市場からの需要取り込みをめざす。具体的には、まずリゾート単体の活動として、来日して東京と大阪でセールスコールを実施した。

 セールスコールの場では、旅行会社側から情報が不足していると指摘されたといい、まずは日本市場での認知度を高めることが必要との考え。観光担当の大臣が誘客に積極的であるため、日本市場向けの情報発信なども働きかけていく。

 セイシェルは基本的に気候が安定しており、本来は時期に関係なく楽しめるが、主要市場である欧州のクリスマス休暇から年末年始、あるいは中国の旧正月などピークがあることから、ショルダーシーズンに比較的安価に旅行できるようにすることで底上げをめざす。

 また、セイシェル内に居住する日本人が5名にも満たない水準で、宿泊施設ではケンピンスキーのみであることから、少なくとも江上氏の在任中は日本人対応が可能な唯一の施設として強みを打ち出していきたい考えだ。