ガルーダ、インドネシア各島への送客強化-日本線は現状維持
ガルーダ・インドネシア航空(GA)は6月3日、都内でメディア懇親会を開催し、インドネシアの島々の魅力をアピールした。GA日本・韓国・アメリカ地区総代表のリスナンディ・サエプラハマン氏は本誌の取材に応え、日本/ジャカルタ、デンパサールに加え、2都市以遠への訪問者増をはかりたいと説明。ジャカルタからの接続利便性も高まってきているといい、今後は2都市以遠の旅行をアピールしていきたいとした。
GAは現在成田、関空/デンパサール線、羽田/ジャカルタ線をデイリーで、関空/ジャカルタ線を週3便で運航しているところ。以前は成田/ジャカルタ線、羽田/デンパサール線もデイリー運航していたが、15年夏ダイヤでは運休している。サエプラハマン氏によると、円安や需要減が主な要因という。今後の増便や、運航を延期している中部/ジャカルタ線については、為替の状況や需要など「現在は市場の動向に注目しているところ」だ。その上で「乗継需要を伸ばしていければ、直行便の増便に繋がる可能性は大いにある」と期待を述べた。
懇親会ではセミナーを実施し、カリマンタン島、ジャワ島、スマトラ島、スラウェシ島、ヌサトゥンガラ島、パプア島、バリ島、マルク諸島、ロンボク島など各島の魅力を紹介。例えばスマトラ島のメダンでは世界最深のトバ湖やシピソピソの滝を、ジャワ島では世界文化遺産のボロブドゥール遺跡やプランバナン遺跡、バンドンのアールデコ建築が立ち並ぶ町並み、ジョクジャカルタの王宮などをアピールした。その他の離島についても、GAの国内線ネットワークは主要76都市を運航しているため、アクセスは便利だという。
また、GA大阪支店旅客営業部の中務晶子氏はバリ島のサカ暦の正月にあたる「ニュピ」を紹介。静寂の日とも呼ばれるニュピは、電気・火気の使用や騒音、労働、外出が禁止される。セミナーではニュピを利用して、ホテルでスパやヨガなどを楽しむ過ごし方を提案した。前日には幾つかの地域ごとにオゴオゴという祭りも開催されるという。なお、2016年のニュピは3月9日の予定だ。
このほか、同氏は現地の最新情報として、ジャカルタのスカルノハッタ空港の拡張工事の状況を説明。現在第3ターミナルをGAを含むスカイチームのホームターミナル化するべく拡張させているところで、GAによると現時点で65%の工事が終了し、15年12月にプレオープン、16年5月にグランドオープンを迎える計画。第1、第2ターミナルと第3ターミナルを結ぶモノレールもできるという。このほか、デンパサールのングラライ空港では、近日中にGAのビジネスクラスラウンジが完成する予定だという。