エアーリンクが「DeNAトラベル」に、海外発強化で飛躍めざす
eコマース事業などをおこなうディー・エヌ・エーの子会社で、オンライン旅行サービス「DeNAトラベル」を運営するエアーリンクは、6月1日付で社名を「DeNAトラベル」に変更した。社名をサービス名と統一することでブランド力や知名度を高めるとともに、日本国外にも複数の拠点を持つ「DeNA」の知名度を活かして、旅行事業でも海外展開を加速する。同社は今年4月に、初の海外事業としてオーストラリア版の「DeNAトラベル」を立ち上げており、海外発海外の取り扱いで飛躍をめざす。
同社代表取締役社長の中野正治氏は、社名変更を記念して1日に開催した一般消費者向けイベント「DeNAトラベル 大感謝祭」で「今後は順次さまざまな国に展開して、数年後には世界のお客様に喜んでもらえるサービスにしたい」と意欲を示した。同社では今後、米国やカナダ、香港などでもサービスの開始を予定する。
本誌の取材に応えた中野氏は、今後はツアー商品や航空券、宿泊施設の販売などの既存事業については2割増を維持しつつ、海外発海外の取り扱いを成長のドライバーとしたい考えを示した。16年3月期については、前年度の売上高400億円を4割増の560億円にまで引き上げる考えを明示。
具体的には、既存事業で2割増の480億円を売り上げ、新規事業では海外発海外で「最低でも50億円」を積み増すとともに、KDDIと開始した「auトラベル」で30億円を売り上げる。3年後の目標としては売上高1000億円をめざし、「そのうち少なくとも300億円から400億円ぐらいを海外発で売り上げたい」と語った。
同社は「大感謝祭」において、新たなキャッチコピーとして「明日の旅も、大切な旅も。」を掲げたことを発表。急な出張や思いつきによる旅行から、新婚旅行などのメモリアルな旅行まで、幅広い需要に対応できるウェブサイトをめざすとした。また、新たなキャラクターとして、ペンギンをモチーフにした「で~なさん」を起用し、消費者向けのアピールを強化する考えを示した。
そのほか「大感謝祭」では、旅行好きで知られるタレントの眞鍋かをりさんや、世界遺産を題材に作品を制作しているグラフィックアーティストの松田光一さんを招いて、トークショーを開催。眞鍋さんがおすすめする世界遺産ツアーを特別価格で提供する「世界遺産キャンペーン」の開始も発表した。