UA新支社長、旅行会社の重要性強調、中小企業の需要取り込みも
ユナイテッド航空(UA)太平洋地区営業担当支社長のアリソン・エスプレィ氏はこのほど業界誌のインタビューに応じ、旅行会社との関係性を重視していく方針を示した。同氏は旅行会社との関係について「お客様にアドバイスなどを提供しているのは旅行会社であり、その役割は非常に重要」と強調。関係強化に向け、具体的な活動も展開していくと語った。
旅行会社との関係で重視する点としては、日常的な営業での訪問など目に見える形での良好な関係の構築努力や、旅行会社が仕事をしやすい環境を提供することなどを列挙。後者は例えば、悪天候で航空券の変更が必要になった場合、従来は顧客が直接UAに連絡しなければいけなかったのに対し、現在は旅行会社で変更できるようにしたという。
さらに、業務渡航部門でも新たなビジネスの開拓をめざす。従来、法人契約は大手企業が中心だったが、今後は米国に出張ニーズの高い中小企業なども対象にしていくという。
エスプレィ氏は「もちろん既存のパートナーも非常に大切だが、それに加えて新規ビジネスも重要」と述べ、「旅行会社の方には何かチャンスや機会があると思ったら、ぜひ我々に相談してほしい」と訴えた。取り扱いの拡大に向けては、OTAに対する活動の強化も視野に入れていくという。
このほか、プロダクトやサービスへの投資により利用者に幅広い選択肢を提供する「フライヤーフレンドリー」戦略に焦点を当てる。選択肢の拡充の一環として、全日空(NH)との共同事業についても更に注力する。
例えば、日米間でUAからNHに、NHからUAに乗り継ぐ乗客は、現状でもそれぞれ1日約900人に上っているが、今後も成田発着のヒューストン線やクアラルンプール線を共同事業の対象とする予定。エスプレィ氏は、「我々の顧客に対して、より多くの選択肢を提供していくという意味で、非常に良い協力関係にあると思う」と語り、その意義を評価した。