セーバー、アバカス買収-インフィニとの契約変わらず
セーバーはこのほど、アジア太平洋地域のGDSであるアバカスを買収する正式契約を締結した。現在、アバカスの株式はセーバーが35%を、その他はアジアの航空会社11社が保有。今回の契約ではセーバーが4億1100万米ドルを支払い、残りの全株式を取得する。取引は2015年の第3四半期におこなわれる予定だ。
セーバーでは、GDS関連の「トラベル・ネットワーク部門」と、航空会社やホテルに基幹システムを納入する「エアライン・ソリューション部門」、「ホスピタリティ・ソリューション部門」の3部門を運営。アバカスは今後、トラベル・ネットワーク部門の傘下に入る。
今回の買収の目的はアジア太平洋地域、特にこれまで手薄で今後大きな成長が見込まれるアジア圏での事業拡大。GDSの処理件数の増加とともに全部門への相乗効果も見込んでおり、2015年に約1億2000万米ドル、2016年には3億米ドル以上の増収を予想しているという。
また、これまでアバカスの株式を保有していた航空会社11社に対しては、長期間の販売契約を締結。さらに、ANAホールディングスとアバカスが日本国内で運営するインフィニ・トラベル・インフォメーションとの契約も継続するという。
なお、アバカスは現在、アジア太平洋地域の59ヶ国で10万社以上の旅行会社にサービスを提供している。