ニュージーランド航空、燃油サーチャージ廃止-10月出発分から
ニュージーランド航空(NZ)は10月以降の日本出発分について、燃油サーチャージを廃止する。旅行会社や消費者へのわかりやすさを考慮したもので、5月25日以降の発券分が対象。
NZによると、ニュージーランド国内では2005年11月から燃油サーチャージの制度を廃止。すでに日本以外の市場では航空運賃と一本化して販売しており、日本市場については広告キャンペーンなどにおいて、燃油サーチャージ込みの運賃を提示するなどの取り組みをおこなっていたという。このタイミングでの日本市場への導入は、旅行会社の下期商品の造成などに合わせて決めたという。
なお、燃油サーチャージについては、日本旅行業協会(JATA)がかねて航空局に対して運賃への一本化を要望してきているが、実現には至っていない。13年5月に観光庁へ要望書を提出した際には、翌14年2月にJATAと航空局、観光庁、定期航空協会による実務者レベルの第1回会合が初めて開催されたが、変化には結びつかなかった。
さらに、その後もシンガポールケロシン価格の下落で設定額がゼロに近付いていたが、今年2月に日本航空(JL)と全日空(NH)が適用条件を米ドル建てから円建てに変更した際に1米ドル100円で切り替えられたため、値下げ幅が縮小される事態も発生した。
一方、他国では例えばフィリピン政府が燃油サーチャージの廃止を決定し、少なくともフィリピン発の旅程については燃油サーチャージを徴収できなくなっているところ。JATAは今回のNZの決定に対して、「消費者にもわかりやすくなり良いことだと思う」と歓迎するコメントを出している。