阪急交通社グ、14年度の営利は0.2%増-業務渡航は好調
阪急交通社グループの2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の決算で、営業収益は前年比3.2%減の319億6500万円、営業利益は0.2%増の12億2700万円となった。これは阪急交通社、阪急阪神ビジネストラベル、阪急トラベルサポートの合計値。
旅行事業の総取扱額は8.8%減の3694億7500万円で、このうち海外旅行は10.4%減の2326億9000万円、国内旅行は6.5%減の1354億4700万円、外国人旅行は56.0%増の13億3900万円だった。
阪急交通社グループによると、海外旅行は羽田空港の国際線発着枠が増加したカナダ方面に加え、台湾などのアジア方面も好調に推移。しかし、主軸のヨーロッパ方面が円安や国際情勢の悪化により伸び悩み、取扱人数は前年に比べて減少した。一方、法人業務渡航部門については取扱人数が好調となり、営業収益は前年から伸長した。
また、国内旅行は時機に応じた商品のラインナップを拡充。しかし、四国八十八ヶ所霊場が開創1200年を迎えた四国方面などは人気となったが、消費税率の引き上げに伴う消費マインドの低下などにより取扱人数と営業収益いずれも前年を下回った。
今後の見通しについては、海外旅行で中国方面が回復する兆しはあるものの、国際情勢の影響がしばらくは続くと予想。一方、国内旅行は北陸新幹線の開業や姫路城の改修完了、高野山の開創1200年などのイベントが多いことから、堅調に推移すると見込んでいるという。