クラツー、バリアフリー旅行を拡充、専用大型バス導入も
クラブツーリズムは4月1日、既存の「バリアフリー旅行センター」を再編して「ユニバーサルデザイン旅行センター」を開設した。高齢者が通常の旅行から距離を置いてからも海外と国内の旅行を楽しめるよう、さらなる機能強化をはかるためのもの。長い距離を歩かない「ゆったり旅」と、バリアフリー旅行「杖・車いすで楽しむ旅」の商品ラインナップを拡充するほか、新たにエレベーター付きの大型バスを導入して、ツアーを催行する。
ユニバーサルデザイン旅行センターでは、新たなコンセプトとして、年齢制限のない「誰にでもやさしい旅」を提案。同社では、旅行に出なくなる世代への対応を進めることで、同センターを「グループ全社にとっての受け皿」にしたいと説明している。取扱目標や販売するツアーの数などは非公表としている。
「ゆったり旅」は長い距離を歩かない旅行商品で、70歳以上の高齢者も安心して参加できることを主眼に置いたもの。一方の「杖・車いすで楽しむ旅」は、同社の利用者であり、かつ介護職員初任者研修以上の資格を持つ「トラベルサポーター」が同行し、旅行中の参加者を支援する。トラベルサポーターの旅行代金については、参加者とトラベルサポーターの両者で負担する。同社によれば、登録済みのトラベルサポーターの数は約300人に上るという。
今回の業務拡充にあたり同社は、5月1日から専用のエレベーター付き大型バス1台を導入する。バスの乗降口の昇降に不安のある参加者を支援するもので、5月21日には日帰りで浅草など都内の観光名所をめぐる試乗会を実施。車内では、専任スタッフがユニバーサルデザインツアーに関する説明会をおこなう。
旅行代金は1人7000円で、杖または車いすの使用者であること、もしくは杖または車いすの使用者がグループに含まれることが参加の条件となる。最少催行人数は1名。添乗員が同行する。