タイガーエア台湾、成田/台北線就航-旅行会社経由の販売も
タイガーエア台湾(IT)は4月2日、成田/台北(桃園)線を開設した。1日1便の運航で、ITによると台北発初便は満席、成田発便は約7割の搭乗率だった。同日成田で開催した式典で、同社CEOの關栩氏は日台間の旅客数の需要増を就航の理由にあげ「台湾のLCCが日本に就航するのは今回が初めて。日本と台湾にとっても非常に重要なステップ」と喜びを示した。今後は日本でのネットワーク拡大をめざすといい、「夏以降、年内には新規路線を就航したい」考えだ。
關氏は、LCCはアジア市場全体の30%を占めているが「日本や台湾を含む北東アジアは12%程度にとどまっている」と説明。日本市場について「数年経過すれば2、3倍に需要が増えていく」ポテンシャルのある市場との位置づけを示した。成田線を皮切りに、日本への路線を増加していきたい考え。成田線の増便や、関西や沖縄など地方からの就航を検討しており、関係当局からの認可取得にむけて働きかけをおこなっているところ。ただし、桃園空港の滑走路改修工事で現在2本あるうちの滑走路が1本しか使えないこもあり、空港のスロット確保が今後の課題とし、今後調整を続けていきたいとした。
また、同氏は成田線のターゲットについて、インバウンドとアウトバウンドの双方であることを説明。それぞれ旺盛な需要が見込めるといい、5対5の割合を想定しているとした。
ただし、4月2日時点ではまだ日本で本格的な販売を開始していない状況。3月26日から台湾で航空券の販売を開始しており、片道999元の特別運賃を1500枚限定で販売するセールも実施し、ほぼ完売しているという。公式ウェブサイトの日本語対応も一部開始しており、日本人向けの特別運賃の販売も計画中とした。また、エイチ・アイ・エス(HIS)と協業し、HIS経由で航空券やパッケージツアーの販売を実施中。同社CCOの黃愛玲氏は「旅行会社のサポートは我々にとって重要」とし、他の旅行会社ともパートナーシップを結んでいきたいと語った。
このほか、關氏は「台湾のLCCを(競合に対する)強みとしていきたい」と意気込みを示した。「台湾人ならではのホスピタリティ」をアピールするとともに、機内食でも排骨飯や台湾風鶏飯など、台湾料理を提供。日本路線限定メニューもあるという。
ITは2014年4月に、チャイナエアライン(CI)とシンガポールのタイガーエア(TR)が共同出資して設立したLCC。現在台湾/シンガポール、バンコク、チェンマイ、マカオ線を運航中だ。今後は東北アジア、東南アジア、中国大陸への路線開設を予定しているという。また、運航機材は現在3機だが、2018年までにA320型機をさらに12機導入する予定だ。詳細なスケジュールは以下の通り。
▽IT 成田/台北線運航スケジュール(4月2日~)
IT201便 NRT 12時10分発/TPE 15時00分着(毎日)
IT200便 TPE 07時00分発/NRT 11時10分着(毎日)