東京第3種のワールドストリームが事業停止、負債9億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、東京都新宿区の第3種旅行業であるワールドストリームが3月6日、事業を停止した。既に事務所を閉鎖して整理に入ったという。負債総額は8億9943万円。
同社は1987年11月に設立。ヨーロッパ旅行専門の第1種旅行業登録業者として、主催旅行「リバティーツアー」などの販売で業績を伸ばし、ピーク時の2010年9月期には売上高151億1110万円を計上した。資本金は8000万円だった。
しかし、東日本大震災発生以降は業績が低迷。13年4月には主要取引先と業務提携をおこない、旅行会社向けの販売実務やネット販売業務を移管した。同年5月には旅行業登録も第1種から第3種に変更。14年9月期の売上高は52億7398万円にまで減少し、赤字決算が続いていた。
なお、TSRによれば事業停止に伴う旅行者への被害は「ほとんどない模様」で、業者への支払いを中心に整理を進める見通し。日本旅行業協会(JATA)には88年8月に入会しており、弁済限度額は300万円。