オール関西への課題は-訪日誘客へ「三都」が議論(2)

 また、「関西」そのものの認知度や来訪意向の低さを桑田さんは問題視。これらを向上させる方策はないのだろうか。

「都市の売り出し」か「徹底」か

 山本さんは「関西各都市に来てもらった時に『関西』をアピールするという逆の発想はどうか」。糟谷さんは「関西はイタリアと似ており、まちありきで、後ろに『関西』がくっついているイメージ。交通網も発達しており、じわっと浸透させるようにプロモーションしていければ」。両氏に加え、国枝さんも「まずは都市の売り出し」をイメージしている。

 加納さんは具体的だ。「旅行博などで50%は自分のまちを、残り50%は『関西』を売り出すことを徹底することを根付かせたい。今のままでは関西は海外の誰も知らない。とにかく徹底」と危機感を持っている。

 さらに「関西の交通網を利用できる統一パスができれば様々なターゲットをカバーできる」と期待。この日観光庁の政策について講演した中村広樹・近畿運輸局企画観光部長によると現在、各運輸機関などと来年4月の実施をメドに議論を進めているという。


情報提供:トラベルニュース社